群馬県前橋市の小川晶市長をめぐる“ホテル密会”問題。

きょう=6日午後、小川市長は定例記者会見を開き、記者からの質疑に応じました。

その中で、小川市長は「反省を含めて考える時間をいただきたい。長期間ではなく、できるだけ早く自分の責任の取り方についてはお伝えしたい」と話し、自身の進退は明らかにしませんでした。

これについて、6日放送の「旬感LIVE とれたてっ!」に出演した元大阪府知事で弁護士の橋下徹さんは、問題の本質は”男女問題”ではなく”2人の関係性”だと指摘。

「『上司と部下が』というのが大問題。部下が『合意があった』と言ったとしてもダメ」と批判しました。

■”男女関係”ではなく”上下関係”が問題だと指摘

【橋下徹さん】「問題を整理しないといけないんですけど、『上司と部下が』というところが問題なんですよ。上司と部下がラブホテルに行きましたと。たとえ、部下が『合意があった。自分の意思で行った』というふうに言ったとしてもそれはダメなんです。

議論の焦点がぼやけてしまうのは、(メディアは)『男女の問題』ばかりを取り上げているじゃないですか。市長の頭の中では、『誰に迷惑かけましたか』という思いはあると思いますよ。

男性職員の奥さんが本当に傷ついてるんですけども、男性職員の奥さんが被害を訴えてるっていう状況ではいまないでしょう。『これ、誰に迷惑かけてるんですか?』というのが多分市長の頭の中にあると思う」

【青木源太キャスター】「だからこそ、すぐ辞任するんじゃなくて、『進退は考える』と引きのばしている?」

■「誰に迷惑かけましたか?」と小川市長の心中を推測

【橋下徹さん】「これからの時代、私的なトラブルが当事者間で全部解決ができているんであれば、『いや、仕事は仕事じゃないですか?』という世の中に僕はしていきたいと思います。性犯罪とかそういうのは絶対ダメだし、奥さんがものすごい傷ついたって言うんではダメだけれども。

そんなこと言い出したら国会議員で政治と金で不記載をやった国会議員、全然辞めてないじゃん。そっちの方がよっぽど悪質なのに、メディアの方も『辞めろ辞めろ』と言わずに、普通に流れていって、別に不記載議員全員やめろとは言わないけれども、どっちが悪いかって言ったら不記載をやった国会議員の方がよっぽど悪質ですよ。

だから、僕らは『男女の問題』で、『男女の関係があったのか。ラブホテルがどうなのか』ではなく、実は、『上司と部下』っていうところが大問題なんです」

■上司と部下の”同意”「部下が本当に納得していたかわからない」

この指摘に対し、スタジオからは様々な質問が。

「部下が、『私、納得して行きました』と話してもダメな理由」について聞かれると…

【橋下徹さん】「本当に納得したっていうのが、それが真意なのかどうなのかが分からない。権力者に対しては上司に対して、しかも最高権力者なんで、もしこれ本人が『部下が合意してたらいい』ってことになれば、市長みんな誘って断れない職員も出てくる」

【青木源太キャスター】「それは昨今話題になる、『性的同意』も同じような感じで立場が上だと『同意してた』と」

【橋下徹さん】「20年前ぐらい、僕が弁護士やっていた頃の男女問題だと、不倫問題は『既婚の男性』が一番悪いんです。一番かわいそうなのは奥さんなんだけれども、『不倫相手もかわいそうやんか』と。

既婚男性に”もてあそばれて”というようなのが20年前ぐらいの感覚で、みなさん、なんとなく『市長がかわいそうだ』というところもちょっとあるのかなと。それは僕、絶対ダメだと思います」

■橋下氏「自分が知事の時に部下とラブホに行ったらアウト」青木キャスター「集中砲火です」

【橋下徹さん】「男女入れ替えて考えてみてくださいよ。市長がもし男性の場合、男性の市長が部下の女性を連れてラブホテルに行った。例えば僕が38歳の知事のときに、『40歳の女性部下を連れてラブホテルに行きました』と言ったら、即アウトですよ」

【青木源太キャスター】「集中砲火ですね」

【橋下徹さん】「知事という立場で、部下を連れてラブホテル。これはもう全然言い訳なんかできずアウトなんですから」

【青木源太キャスター】「一般の会社でもそうですか?」

【橋下徹さん】「いまの流れはそうですよ。上司・部下の関係で、ラブホテルに簡単に誘うなんてのは、いまはもうどこの会社でも『やめてくれ』と」

【藤本景子キャスター】「独身同士でもですか?それって恋愛というか、そこが変なホテルじゃなかったとしても、それはもう許されないですか?」

【橋下徹さん】「昔は『社内恋愛』があったと思うんですけども、今非常にリスク管理が重要です。というのは、上司・部下で本当に恋愛だったとして、後でそれが失恋とかなったときに女性の方から、『いやこれ真意じゃなかったんです』っていうような申し立てが出てきた場合に、会社としては、大変な問題になってしまう。

セクハラ案件にもなってしまうので、会社としてはもう初めからそれは『やめてくれ』っていうことを多分言います。

そういうのは、もう認めるような社会はダメだよ。そういうのはもう認めないようにしようよ」


■小川市長は「辞める気全くない」と橋下さん

また、小川市長は会見で「反省を含めて考える時間をいただきたい」と話し、自身の進退は明らかにしませんでした。

これについて橋下徹さんは「小川市長は辞める気は全くない」と推測しました。

【橋下徹さん】「辞める気全くないです。辞めるつもりがあるんだったら、今日発表するはずなので。あとは世間の状況を見ながら、自分に何かしらペナルティは与えようとはしてるんだけれども、辞めずに、『世間の空気感』を読みにいってると思いますよ、『辞めるほどではないな』というふうに本人感じてると思います」

(関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」2025年10月6日放送)

関西テレビ
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