堺市の世界遺産・仁徳天皇陵で、ガス気球の運行が4日から始まるのを前に試乗会が行われました。

6年前の計画の発表から延期を重ね、ようやく実現。

大阪府の吉村知事も「大阪府の新しいシンボルになる」と期待を寄せます。


■大空に舞い上がるガス気球 「高い!古墳の形がはっきり見えます」と吉村知事

【記者リポート】「今、大仙公園から大きな白い気球が浮き出しました」

3日、大空に舞い上がったガス気球。大阪府の吉村知事や堺市の永藤市長が試乗しました。

【大阪府・吉村洋文知事】「高いですね!仁徳天皇陵古墳の形がはっきり見えますね」

吉村知事も大興奮で、カメラ目線でもう一度…

【大阪府・吉村洋文知事】「仁徳天皇陵古墳の形がはっきり見えます!ぜひみなさん、来てください。結構高いから」

堺市民でさえ普段見ることのない景色に、「大阪府の新しいシンボルになる」と胸を張る吉村知事。


■世界遺産登録されるも懸念「世界遺産が見えない」下から見ると“森とかジャングル”

さかのぼること6年、2019年に「百舌鳥・古市古墳群」が世界文化遺産に登録されました。

大阪府では初めての世界遺産となりましたが、「世界遺産が見えない」という懸念がありました。

【記者リポート】「仁徳天皇陵前に来ています。目の前から見ますと、森とかジャングルのように見えます。古墳という感じがわかりません」


■巨大な古墳を「気球から見る!」計画は延期を繰り返し…

特に、仁徳天皇陵古墳の総面積は、甲子園球場12倍もあり、観光客にどう見せるかが課題となっていたのです。

そこで打ち出されたのが、「気球から古墳を見る!」という計画。

しかし新型コロナウイルスの影響で延期となり、その後、おととし5月には運行を始める予定でしたが、運航の直前にヘリウムガスが漏れ出したことが判明し、また延期となっていました。

しかし、その後、運行事業者が新たにおよそ2億円で気球を購入し、再び実現に向け動き出したのです。

■ヘリだと上空およそ450m『気球は110m』より近くで古墳が見える

そして3日、迎えた念願の試乗会。

【記者リポート】「110メートル付近に来ました。ここから見ると仁徳天皇陵、しっかり鍵穴の形がわかります。航空写真とはまた違う見え方がします」

ヘリコプターだと上空およそ450メートル、対して気球は110メートルと、より近くで古墳を見ることができるのです。

【記者リポート】「古墳群として世界遺産に認定されていますが、こう見ると、たくさん古墳が集まっているのがはっきりわかります。」

1回あたり15分程度で、晴れた日には万博の大屋根リングまで見えるそうです。

【記者リポート】「向こうの方には、しっかりあべのハルカスまで見えますね。古墳もそうなんですけど、大阪の街を一望できる、そんな楽しみ方もできます」

■ハニワ部長もドキドキ!「土器だけに!」

いよいよ始まる気球の運行に、世界遺産登録で「課長」から「部長」に昇進したPRキャラクターの「ハニワ部長」も興奮を隠しきれません。

【堺市・ハニワ部長】「いよいよあした本格運行開始ということで、私も1600年生きてきて、古墳を上から見るというのは今までしたことがないので、すごいドキドキしています。土器だけに!」

当面の間、HPからの事前の予約が必要で、料金は大人1人4000円、子ども1人2800円です。(※堺市民は大人3200円、子ども2200円)

空からの古墳の景色に、あなたも“コーフン”してみませんか?

(関西テレビ「newsランナー」2025年10月3日放送)

関西テレビ
関西テレビ

滋賀・京都・大阪・兵庫・奈良・和歌山・徳島の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。