“ものづくりのまち”燕三条地域の工場を見学し、職人の技を間近で感じられるイベントが始まりました。伝統の技から最新の技術まで、参加者は進化するものづくりの世界に浸っていました。

10月2日に始まった『燕三条 工場の祭典』。

燕三条地域のものづくりの魅力を広く伝えようと、期間中は普段見られない工場が一般公開されます。

今年は燕市と三条市だけでなく、加茂市や田上町・弥彦村までエリアを広げ、見学できる工場の数は過去最多の133となっています。

【燕三条 工場の祭典 秋元哲平 実行委員長】
「モニター越しでは伝わらない熱い熱気や工場の匂い、独特な音、職人の眼差し、全て感じて、ものづくりをワクワクしながら探究してほしい」

こちらの工場では、理美容バサミができるまでの鍛造や溶接の工程を見学することができます。ハサミを商売道具として使う美容師の見学客は…

【美容師】
「ハサミ一個がこうしてできるというのは知らなかった。ハサミをもっと大切にしようと思った」

職人の技術に感銘を受ける見学者がいた一方で…

【熊倉シャーリング 熊倉正人 社長】
「中に金型が50個入っていて、金型を変えながら部品を加工している」

ツアー客が訪れていたのは、機械を使い、金属の板を加工する工場。

レーザー加工機は磁気で動くリニアの技術を活用し、高速で鉄板をくり抜くことができます。

【熊倉シャーリング 熊倉正人 社長】
「次に移動するスピードが非常に早い。この機械を入れる前は1時間かかっていた加工が6~7分で終わるほど生産性が向上した」

最新の加工技術を目の当たりにした後は…

【長谷川珠子アナウンサー】
「高い技術で金属の板をくり抜いてできたブックエンド。これを参加者自ら大きな機械を動かして作っていきます」

大学生の久保田さんは、ものづくりの技術に興味を持ち、兵庫から1人で訪れました。

【久保田さん】
「職人さんの技術もそうだし、最新鋭の技術も取り入れたりしていて、ものづくりが愛おしくなった。将来、教員になりたいと思っているので、この目で見たことを子どもたちにも伝えていけたら」

【熊倉シャーリング 熊倉正人 社長】
「若者もこんなに働きやすいんだとか、こんな楽しみがあるんだと、工場の祭典を機会に体験してほしい」

工場の祭典は10月5日まで開かれます。

NST新潟総合テレビ
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