9月28日以降、鹿児島県の奄美大島沖合の排他的経済水域で連日確認されている中国の海洋調査船。

2日朝もまた奄美沖でその姿が確認されています。

この海洋調査船は奄美沖で一体何をしているのか、そして中国の目的は何なのか。

専門家の見解を聞きました。

こちらは2日朝に撮影された中国の海洋調査船「向陽紅22」です。

10管本部によりますと、2日午前8時ごろ、奄美大島から西に約390キロの日本の排他的経済水域で、船体からパイプのようなものを延ばしているのが確認されました。

「向陽紅22」は9月28日を皮切りに、30日、10月1日、2日と連日、奄美大島沖でその姿が確認されています。

いずれもワイヤー状のもの、あるいはパイプ状のものを海に延ばしていて、10管本部の巡視船が「同意を得ない海洋の科学的調査は認められない」と無線で活動を中止するよう求めています。

この調査船は何をしているのか、そして中国の狙いは何なのでしょうか。

安全保障問題が専門のフジテレビ報道局・能勢伸之特別解説委員に見解を聞きました。

フジテレビ報道局・能勢伸之特別解説委員
「海の中の地図や海流などを徹底的に調べている」

能勢委員によるとそれらの情報は特に潜水艦にとって重要な意味を持つといいます。

フジテレビ報道局・能勢伸之特別解説委員
「潮の流れが場合によっては潜水艦の音を遮断することになりかねない。潜水艦が発見されないように移動するためのヒントになってしまう」

その上で、中国の狙いを次のように話します。

フジテレビ報道局・能勢伸之特別解説委員
「中国は海洋進出に極めて貪欲。資源面であれ安全保障面であれ、どんどん進めていく前提となるかもしれない。海洋調査の動きは本当に注視していかなければならない」

鹿児島テレビ
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