JR郡山駅前で10代の女性が飲酒運転の車にはねられ死亡した事故の裁判で、被告の男の実刑判決が確定した。
郡山市の池田怜平被告は今年1月、酒気帯びの状態で車を運転。赤信号を故意に無視して、JR郡山駅前で大学受験に訪れていた10代の女性をはねて死亡させるなどした。
一審の福島地裁郡山支部で下山洋司裁判長は、危険運転致死傷などの罪を認定した一方、「同種事案の量刑傾向を踏まえて検討すると、死亡被害者が1人であることなどから最も重い部類に属する事案とまでは言えない」として池田被告に懲役12年の判決を言い渡した。(求刑は懲役16年)

この判決に対し女性の遺族は、福島地検郡山支部に控訴するよう申し入れをしていたが、控訴期限の10月1日までに検察・被告の双方が控訴しなかったため刑が確定した。

【女性の母親のコメント:全文】
「今回、検察が控訴しなかったことについて、納得していません。
裁判官、検察官は自分のこととして考えてほしかったです。
過去の判決を根拠に懲役12年の判決が不当ではないと判断しているようですが、飲酒運転など危険な運転が頻発している現在において、あまりに刑が軽いと思います。どうして、こんなに刑が軽いのでしょうか。
娘の事件の後も、福島県では飲酒運転が後を絶たないと聞いており愕然としています。こんな酷い事件が起きた後も飲酒運転をする人の気持ちを理解できません。他人事と考えているのだと思います。
罪を重くしなければ、飲酒運転などの危険運転はなくならず、被害者が増えるだけです。危険運転をなくすためにも厳罰化、法改正を強く望みます。」

福島テレビ
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