吉野ヶ里遺跡の北側にある「謎のエリア」で、今年度の発掘調査が進んでいます。石棺墓の周辺を詳しく調べていて、新たな手ががりが見つかる可能性もあるということです。
【吉冨綾花リポート】
「今年も吉野ケ里遺跡の発掘調査が始まりました。新たに四角い大きな溝が見つかっていて、私が今まさに立っている足元から有力者の棺が見つかるかもしれないということです。今後はこのフェンスの奥まで調査の範囲を広げるということです」
吉野ケ里遺跡の「謎のエリア」
おととし、邪馬台国時代と重なる弥生時代後期の「石棺墓」が見つかり、有力者の墓と裏付けられました。
石棺墓自体は保存のため埋め戻されていますが今年、注目されているのは石棺墓周辺の「溝」。
まだ見つかっていない副葬品や土器が発見されれば、石棺墓の詳しい時代の特定などに繋がる可能性があります。
1日の調査では、県の職員9人が丁寧に土を掘り起こし、硬さや色などを確かめていました。
一方、石棺墓の近くに別の「溝」も確認されていて、他にも有力者の墓が見つかる可能性があるということです。
【佐賀県文化・観光局文化課文化財保護・活用室吉野ケ里遺跡担当主事 立谷聡明さん】
「『謎のエリア』は今まで日吉神社があったことである意味開発から守られてきた範囲にもなりますので吉野ケ里は謎がまだ残っているのでそこを大事に一歩ずつ進めていければいいなと思っております」
県は、来年2月に一般向けの現地説明会を開き調査結果などを解説する予定です。