食欲の秋を迎える中、食品を中心とした値上げラッシュが家計を直撃しそうです。そして値上げの波は食品以外のところにも。
取材しました。

◆TOS刀祢優月アナウンサー
「今月値上げされた食品は3000品目以上です。そしてその7割を占めるのが飲料製品となっています」

帝国データバンクによりますと、10月値上げする食品は3024品目に。

3000品目を超えるのは、2025年4月以来、半年ぶりです。

このほかにも、サトウ食品の「パックごはん」は最大17%、タカノフーズの納豆は10%以上の値上げとなっています。

いずれも原材料や光熱費、物流費の高騰が主な要因だということです。

◆買い物客
「厳しい。人件費が少しずつ上がったりはしているがとても追いつかない」

値上げする食品別では、酒類・飲料が最も多く、2000品目以上が値上がりに。

中でも、今や日々の生活にかかせないペットボトル飲料の値上げは、家計に影響を与えそうです。

◆買い物客
「大変です。毎日飲んでますから」

コカ・コーラボトラーズジャパンは、10月1日の出荷分から一部の飲料の希望小売価格を20円から30円値上げします。

500ミリリットルの「コカ・コーラ」の希望小売価格は税抜き180円から200円に。

自動販売機の販売は、この希望小売価格が基準となるためペットボトル1本が200円台に突入することになりそうです。

値上げラッシュとなった10月。家計への影響が心配されますが、ある意外な場所の料金も変わるんです。

大分市が運営する葬祭場です。

こちらの利用料も1日から変更に…

◆大分市葬祭場 加藤紘基さん
「大分市葬祭場では火葬室使用料、いわゆる火葬料金は今まで5000円だったところが1万円に値上がりしている」

大分市は1日から、葬祭場を含む公共施設の料金を改定。

火葬場の使用料はこれまでの倍に。

加えて遺族などが使う控室の利用料も値上がりとなりました。

一方で、こちらのおよそ150人用の式場で通夜と告別式を行った場合は9万円ほど値下がりとなります。

こうした料金改定は大分市がことし公共施設の利用料の算定基準を見直したためです。

老朽化が進み、施設を維持していく費用が増えると想定されています。

一方で、基準を見直した結果、式場の費用のように値下げしたものもあるということです。

公共施設の料金改定は、大分市を代表する観光施設でも。

◆TOS児玉直輝記者
「この10月から様々なものが値上がりする中、高崎山自然動物園では入園料を値下げするということです」

県外からも多くの観光客が訪れる高崎山自然動物園。こちらでも同じように料金が見直された結果、大人の入園料は20円値下がりし、高校生はこれまでの半額以下となりました。

一方、入園ゲートとサルの寄せ場を結ぶさるっこレールの使用料は一部値上がりに。これまで1人あたり一律で110円でしたが大人は160円高校生以下は80円となりました。

◆大分市高崎山管理センター佐藤恭子さん
「料金改定はあったが秋の行楽シーズンですのでぜひ高崎山自然動物園へ来てほしい」

10月に入り、まだしばらくは暖かい日が続きそうですが、財布には一足早く寒風が吹きそうです。

このほか、10月1日からはこんなものも値上がりしています。

大分バスでは路線バスの運賃が最大50円アップしています。2024年3月、およそ30年ぶりの値上げをしましたが、物価の高騰や運転士不足が続いていることからさらなる引き上げが必要だと判断したということです。

また、生活に欠かせない電気やガスも10月の使用分から値上がりです。

これは、政府による電気・ガス代の補助金が終了したためで、九州電力は、平均的な家庭で前の月より500円ほど値上がりするとしています。

一方で少し安心する情報もあるんです。

帝国データバンクによりますと、11月に値上げを予定している食品は、わずか100品目未満で、11か月ぶりに前の年の同じ月を下回る見込みです。

値上げラッシュも、年末にかけて小休止となるかもしれません。

テレビ大分
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