9月24日に始まった東京都議会。小池百合子都知事は、物価高対策や先日閉幕した世界陸上について話した。そんな中、議員しか身に着けられない“金製バッジ”の扱いが問題になっている。

今回のテーマは、「返されない議員バッジ 金高騰で転売も?ソレってどうなの」だ。

金高騰で都議バッジの単価約3.6倍に

選挙で当選すると渡される議員バッジは、議員であることを示す大切なものだ。

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都議会議員のバッジには「10金」が使われていて、1個あたりの単価は4万7355円と、前回の2021年に配布された時と比べて約3.6倍に上る。その理由は、金の価格高騰だ。

24日午後2時時点の金の店頭小売価格は最高値を更新し、1gあたり1万9808円となっている。

金が使われ、決して安くはない都議会議員バッジだが、オークションサイトで売られていたことが発覚し、議員が声をあげた。

自由を守る会・三戸安弥都議(36):
転売されていること自体は、本当に議員として私はあるまじきことだと考えております。

実際に議員バッジを見せてもらうと、裏面には当選した選挙と番号が書かれている。

自由を守る会・三戸安弥都議(36):
現役の方が議員バッジを売っていたら番号でわかります。そういうことは現職の方はしないんじゃないかなと私は思いますね。

街の人からは、驚きや心配の声があがった。

「怖いなって思いますね。それで偽装とかされる可能性もあるってことですよね。今、警察の服とかもそうじゃないですか。バッジで不正使用されるんじゃないかな。学校とかにもすんなり入り込めそうだなと思いました。入学式や卒業式に都議会の議員がいらっしゃる姿を見たことがあったので」

「ありえないでしょう」

「わかっちゃうでしょ、出どころ。例えばバッジをつけて公的な機関に入ったら、周りが勝手に議員だと勘違いする。議員何十人も、都議会だと100人を超える。1人1人を覚えてるわけないけど、バッジつけていれば議員だろうと思う」

「お金のため以外考えられない。お金は十分もらってるはずなのに。悪ふざけで今回は分からないですけど、そういうのはちゃんとチェックした方が良い」

「そのままお持ちください」再選したら“2個目”

さらに三戸都議は、2025年6月に都議選で再選した時に、議員バッジについての扱いに驚いたという。

自由を守る会・三戸安弥都議(36):
私自身も、2回目の選挙に当選させていただきました。その時に新しく議員バッジが貸与されたので、「手持ちのものが2個になってしまうので、最初のものを1個お返しします」というふうに(都議会の議会局に)言ったら「いや回収していないので、そのままお持ちください」と言われてしまった。

都議会の規定では「貸与」となっているにも関わらず、実際には任期が終わっても回収されていない。

三戸都議は、以前、江東区議を務めていた時には、区議を辞めるときに議員バッジを事務局に返納していたため、「任期を終えたら返すものだと思っていた」という。

自由を守る会・三戸安弥都議(36):
元々これは、都民の方から支出いただいた税金で作られているものですから、都民の方に返されるのが当然だと思うんですが、それが議員個人の収入や財産になってしまうというのはいかがなものか。

過去には議員になりすまし事件も

青井実キャスター:
貸与のはずが、回収されていないということです。

SPキャスターパックン:
税金がかかっているし、悪用される可能性もありますから、ぜひ返してほしいです。返さないのだったら、デポジット制度導入でどうですか。対応してもらう時に10万円預けて、返す時に10万円返してもらうと。それだったら持って帰らない。

三戸都議は普段、貸与されている10金のバッジではなく、金メッキ製のスペアを購入し、胸につけているといいます。

自由を守る会・三戸安弥都議(36):
私はこれ(本章)を持ち歩くのが非常に怖くて、すぐにこのスペア章という金メッキ製のものを購入して使ってる。全く見た目で、見ていただいてわかると思うんですよ、変わらないんですね。

衆議院事務局によると、国会議員バッジには金メッキが使われているという。過去には偽の議員バッジをつけ、議員になりすまして庁舎に侵入するという事件もあった。

都民の代表である議員が着用するバッジの管理は厳重にお願いしたい。
(「イット!」9月24日放送より)

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