自民党の総裁選挙が22日告示され、来月4日の投開票に向けて12日間の選挙戦がスタートした。
午後1時から党本部で開かれた候補者所見発表演説会で届け出順の4番目で登壇した高市前経済安保相は、冒頭「奈良の女です。大和の国で育ちました」と切り出した。
その上で、万葉集に収められている「奈良のシカ」のつがいを詠んだ大伴家持の歌を吟じ「奈良の鹿を足で蹴り上げるとんでもない人がいる。殴って怖がらせる人がいる。外国から観光に来て日本人が大切にしているものをわざと痛めつけようとする人がいるなら、行き過ぎている。日本人の気持ちを踏みにじって喜ぶ人が外国から来るようなら、何かしないといけない」と述べ、外国人政策に取り組む考えを最初に主張した。
そして、前日の21日が故・安倍晋三元首相の誕生日であったことに触れ、第2次政権での安倍元首相のリーダーシップを振り返り「見習うべき点がある」と述べて安倍氏の後継であるとの自意識を強調した。
一方で、「内閣や執行部の作り方については大いに皆様に驚いていただく」と改革姿勢も示し、「これからの自民党、男性も女性も全世代の総力を結集して立て直す時期だ」と述べ、女性の登用を推進する考えを明らかにした。
また、男系の皇統を守るための皇室典範改正や自衛隊明記のための憲法改正にも「持てる情熱を注ぎ込んで議論を動かしていく」と覚悟を語り、15分間の演説で一貫して“保守”の姿勢をアピールした。
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