19日からマイナ保険証の機能を搭載したスマートフォン、いわゆる「スマホ保険証」の利用が一部の病院などで始まります。
「スマホ保険証」は、スマートフォンにマイナ保険証の機能を搭載したもので、19日から医療機関や薬局の受付で利用できるようになります。
利用にはスマホを読み取るカードリーダーなどが必要で、医療機関など全国の約22万件のうち、設備が備わっているのは現在約4万7000件だということです。
厚労省は9月中にも対応可能な施設を公表するとしています。
福岡厚労相:
日常的に広く利用されているスマートフォンがマイナ保険証として利用できることで、患者さんの利便性の向上につながる。
一方、マイナ保険証の利用率は3割にとどまっていて、今後の普及が課題となっています。
では、保険証をスマホにすると、どんなメリットがあるのでしょうか。
スマホ保険証の利用開始を受けスマホ保険証対応の機器を設置したという「いとう王子神谷内科外科クリニック」の伊藤博道院長に話を聞くと、メリットは「受付が1秒もかからずスムーズ」、「緊急時や出先でも受診可能」ということでした。
──マイナ保険証を病院に持っていかなくても、これからはスマホ1つだけでよくなる?
機器を設置していない病院もまだまだあるため、行く病院などにも確認してくださいということです。
未対応の場合はマイナ保険証を持っていく必要があります。
──携帯1台で子供の保険証もスマホに入れられる?
1台のスマホにつき1人のマイナ保険証のみとなっています。
15歳は原則スマホのマイナ保険証は利用不可となっているため、つまり15歳未満の子供は利用できません。
子供のマイナ保険証はまだ持っていかなければいけないということになります。
デメリットについて、「いとう王子神谷内科外科クリニック」の伊藤院長によりますと、「スマホの操作に不慣れな人にとってはハードルが高いのではないか」ということでした。
また、「マイナ保険証も広く普及していない状態で腰が重い人も多いのでは」ということでした。
SPキャスター・中村竜太郎氏:
スマホのアプリに対して抵抗感を持っている世代もあると思うんです。特に高齢者なんかはその傾向が強いですから。ただ、そうはいってもデジタル化がどんどん進む中で、さっきの説明にもあったように利便性があるわけですから、より取り入れていくべきだとは思いますけどね。
青井実キャスター:
運転免許証などもスマホになっていくわけですが、セキュリティーも含めてどうですか?
SPキャスター・中村竜太郎氏:
セキュリティーの安全面については不安は残るとは思うんですが、私も実際にやってみてすごく簡単でしたし、スマホ1個あれば実際にリーダーがあるような健康機関とかに持っていけば、すぐ使えるわけですから。例えばお年寄りなんかも、どんどん会話の話題にして、お互いで教え合うとかしていけばいいんじゃないかなと思いますよね。
青井実キャスター:
実際にマイナ保険証を利用するためには、マイナンバーカードに最新のマイナポータルアプリ、そして暗証番号や署名用パスワードとかなり大変な気もするんですが、竜太郎さん簡単でしたか?
SPキャスター・中村竜太郎氏:
すごい簡単でした。実際にガイダンスに沿って、あとは顔認証とかがありますから、パッパッとやったらすぐに入れました。
遠藤玲子キャスター:
こうやって竜太郎さんみたいに「簡単でしたよ」とか「使ってみて便利でしたよ」という声が増えてくると、やってみようかなという気にはちょっとなってきます。
ただ現在、マイナ保険証の利用率が31%ということで、この辺りが結びついていくかが課題です。
みんなが持てばすごくスムーズになるのかもしれないですが、普及率も今後気になるところです。