農林水産省は、2025年産米の需要が前年産と比べ大幅に増えるとする見通しをまとめました。
インバウンド消費などを反映させた結果、最大で40万トン近く増えることになります。
公表された見通しでは、2025年産の主食用のコメの需要量は697万トンから711万トンとなり、前年産の見通しから最大38万トン増加します。
人口や消費量が減ることを前提にしてきたこれまでの推計方法を改め、インバウンド客による消費や家庭の購入量の増加などを反映させた結果、大幅に増えることになりました。
一方、政府がコメ増産に転換する方針を打ち出すなか、2025年産の生産量は728万トンから745万トンと、前年産の実績から50万トン以上増える見通しです。
小泉農水相:
コメを取り扱う事業者の皆さんの中には、足りなくなるのが心配だという声も聞いているが、この数字なども見ていただいて、冷静に対応いただくようにお願いしたい。
こうした中、総務省が発表した8月の消費者物価指数で、「米類」の前の年の同じ月と比べた上昇率は69.7%となりました。
伸びは鈍化したものの、引き続き高い水準が続いていて、新たな見通しが店頭価格の抑制につながっていくかが焦点となります。