プレスリリース配信元:株式会社エヌアンドエス
MuVERA研究に整合する「断片×ベクトル」設計を実装、AI検索での引用精度向上へ
報道関係各位
2025年9月18日
NANDS 株式会社エヌアンドエス
AI検索時代の新概念「ベクトルリンク」を実装
Fragment ID × ベクトル埋め込みの統合設計を実装
株式会社エヌアンドエス(本社:滋賀県大津市、代表取締役:原田賢治)は、AI検索に最適化された新しいウェブ構造「ベクトルリンク」を開発・実装したことをお知らせします。本技術は、Google ResearchのMuVERA研究(Multi-Vector Retrieval via Fixed Dimensional Encodings)の思想に整合し、ChatGPT、Claude、Perplexityなど主要なAI検索エンジンで企業情報が引用されやすくなることを目的としています。
概要:ベクトルリンクとは
https://www.youtube.com/watch?v=2yL0B3_L5yQ
ベクトルリンクとは、ウェブページの各断片を指す完全URI(ディープリンク)と、その断片の意味を表すベクトル埋め込みをURIをキーに1対1で結合した二層リンクモデルです。従来のハイパーリンクが「ページ全体への移動」のみを提供していたのに対し、ベクトルリンクは「意味的に関連する特定断片への精密な着地」を可能にします。
構成要素
- 表層(公開):完全URI(例:https://example.com/page#section)
- 裏層(内部):断片ベクトル(高次元埋め込み表現)
- 結合:URIをキーに1対1対応(バージョン管理・整合性チェック済み)
これにより、AI検索が「意味的に関連する断片」を直接参照できるようになり、企業サイトが引用される精度を高めることが可能になります。
背景:AI検索アルゴリズムの転換
Google Researchは2025年6月、MuVERA(Multi-Vector Retrieval via Fixed Dimensional Encodings)を発表しました。これは「多ベクトル検索を単一ベクトル検索並みに高速化する手法」です。Google検索本体での採用は未確認ですが、検索技術の進化を示す重要な研究と位置づけられています。
また、Googleは2024年10月に「AI Overviews」を100以上の国と地域に拡大し、2025年9月には「AI Mode」を日本語を含む5言語に拡張。国内でもAI要約やAI検索体験が一般化しつつあります。
実装実績(2025年8月~9月)
- Fragment ID数:544個
- 対象ページ:42ページ
- 実装期間: 20日間(2025年8月24日-9月13日)
- 技術基盤:大規模言語モデル埋め込み+ベクトルデータベース
- システム構成:多層RAGアーキテクチャ
ChatGPT、Claude、Perplexityでの引用事例を確認し、Google AI Overviewsにおいても表示事例を観測しています(当社環境による、2025年9月時点)。
技術アーキテクチャ
Fragment ID統一管理システム:HTML要素+JSON-LD "@id" 統合+ベクトル管理
多層RAG構成
- Fragment Vector Layer:断片単位の精密検索
- Structured Data Layer:企業情報・FAQ・サービス
- External Knowledge Layer:必要に応じた外部情報統合
理論的基盤:Mike Kingの「レリバンスエンジニアリング」
情報検索・UX・AI・コンテンツ戦略を横断するフレームとして、関連性を数値化・改善する「レリバンスエンジニアリング」理論に基づき設計しています。
ガイドライン準拠
本実装はGoogle Search Centralの構造化データガイドライン・スパムポリシーに準拠しています。構造化データはページ内容と一致し、誰でもアクセス可能です。
実装例(JSON-LD) { "@context": "https://schema.org", "@type": "WebPage", "hasPart": [ { "@type": "WebPageElement", "@id": "完全URI#fragment-id", "name": "セクション名" } ] } 今後の展開
実装ガイドライン・ベストプラクティスの公開
技術セミナー・研修の開催
自社サービスへの全面適用による実証継続
代表コメント
「検索は『キーワード一致』から『意味の近さ』へ移行しています。さらに、これからどんどん進んでいく『ゼロクリック時代』においては、検索結果画面で的確な情報が表示されることが何より重要になります。AI検索エンジンが直接回答を提示する時代において、企業の情報が正確に引用・表示されるかどうかが、ビジネスの成否を分ける決定的な要因となるのです。
従来、企業は優れた商品やサービスを持っていても、キーワードの制約によって本当に必要としているユーザーに情報を届けることができませんでした。専門的な技術や独自のソリューションほど、適切な言葉で表現することが難しく、結果として多くの価値ある情報が埋もれてしまっていたのです。この課題を解決し、企業が今まで届けることができなかった価値ある情報を確実にユーザーに届けるために、私たちが生み出したのが『ベクトルリンク』です。この見えない"意味の導線"を設計できる新しい仕組みにより、AI検索で企業サイトが引用されやすくなり、ゼロクリック時代でも確実に情報を届けることができます。結果として、問い合わせや集客の導線強化にもつながります。
しかし、私たちが最も重視しているのは、この技術によってユーザーが本当に求めている正確な情報に、より的確にたどり着けるようになることです。従来のキーワード検索では見つけられなかった有用な情報や、専門的な知識が、意味的な関連性を通じて適切に提供される。企業の持つ真の価値とユーザーのニーズが、より自然に結びつく世界を実現したいのです。これは単なるビジネス効率化を超えた、情報社会における重要な社会貢献だと考えています。日本企業にこの技術を普及させることで、ゼロクリック時代においても正確で豊かな情報環境を構築し、社会全体の知識アクセスの向上に貢献したいと考えています。」
株式会社エヌアンドエス 代表取締役 原田賢治
会社概要
会社名:株式会社エヌアンドエス
代表者:原田賢治
所在地:滋賀県大津市皇子が丘2丁目10-25-3004号
事業内容:AI検索最適化、システム開発、リスキリング支援
公式サイト:https://nands.tech
お問い合わせ:contact@nands.tech / 0120-407-638
参考資料
Google Research Blog(2025-06-25)MuVERA
Search Engine Roundtable(2025-08-05)「GoogleはMuVERA採用を確認していない」
Google Blog(2024-10-28)AI Overviewsが100以上の国へ拡大
Google Blog(2025-09-08)AI Modeが5言語に拡張
iPullRank: Relevance Engineering at Scale
Google Search Central: 構造化データ一般ガイド
報道関係者向けQ&A
Q. 「ベクトルリンク」の用語定義は?
A. 当社が定義する実装概念です。「断片URI × ベクトル埋め込み」に近い研究や事例は存在しますが、それらを踏まえて運用指針として体系化しました。
Q. 他社でも実装可能か?
A. 可能です。ただし大規模Fragment ID実装には設計・検証の専門知識が必要です。当社は今後、実装ガイドを公開し業界全体の底上げを目指します。
Q. AI Overviews表示は保証されるか?
A. 保証はされません。AI Overviewsは動的に変動するため、本リリースの事例は観測結果に基づくものです。
Q. MuVERAとの関係は?
A. 当社実装はMuVERAの思想に整合する設計ですが、Google検索本体での採用は未確認です。研究動向を踏まえた実務指針として開発しました。
付属資料について
本リリースで触れた統計や概念図などの付属資料は、公式ブログ記事にて公開予定。
以上
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