島根県松江市内の古墳から見つかった埴輪(はにわ)に、翼を広げて空を飛ぶ鳥の飾りが施されていたことがわかりました。
この埴輪の形式は、これまでほかに例がないということで、全国初の出土として9月18日に報道公開されました。

全国初の出土とされるのは、古墳時代、5世紀前半のものとみられる朝顔型埴輪に取り付けられていた、翼を広げて滑空する鳥の装飾です。
鳥は鷹を模しているとみられ、大きさは長さ14.3センチ、幅13.9センチ。
ほぼ完全な姿を残しています。

幾何学模様が刻まれた体には赤い顔料の痕跡もあり、埴輪に取り付けるためのパーツも確認されています。
出土したのは、松江市の竹矢公民館の建て替えに伴う事前調査で2023年に見つかった八幡鹿島山古墳で、朝顔型埴輪は2024年、鳥形装飾は2025年6月にほぼ同じ場所から出土したということです。

松江市教育委員会によると、翼を広げた鳥の埴輪は和歌山県の古墳から出土した1点が国内唯一の例とされていますが、空を飛んでいる姿で、しかも朝顔型埴輪に取り付ける形式のものはこれが初めての出土だとしています。

松江市文化スポーツ部発掘調査係・水野智朗さん:
まさか近畿地方にもないようなものが、こういった所で出るというのはかなり驚いた。

松江市教委では、10月18日に一般市民向けの公開イベントを開催する予定だとしています。

TSKさんいん中央テレビ
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