16年前、大村市で内縁の妻を殺害した罪に問われ、一審で被告の男性に無罪が言い渡された裁判で長崎地検は18日、判決を不服として福岡高裁に控訴しました。
この裁判は2009年、当時、住所不定の無職、馬場恒典被告(75)が大村市の自宅で同居していた内縁の妻の頭などを複数回殴って殺害した罪に問われたものです。
今月4日、一審の長崎地裁は無罪判決を言い渡しましたが、長崎地検は判決を不服として18日付けで福岡高裁に控訴しました。
一審の判決では「犯罪の証拠がない」「被告が被害者を殺害した実行犯であると認定するには、合理的な疑いが残る」などとしていましたが、長崎地検は「原判決の認定は、検察として看過することができず、控訴して是正を求める」とコメントしています。
一審で被告は初公判から一貫して起訴内容を全面的に否認していました。
また、凶器は見つかっておらず、犯行日も特定されていません。