フランクリン・ジャパン技術部長 松井倫弘博士:
他で被害がそんなに残ってないので、あそこに(雷が)直撃したんだろうなと。(雷は)屋根のへりみたいなところに当たるか、あるいは配電線のところに当たるかなんですけど、なぜかそれをすり抜けて、あそこに当たったのはすごく自分も見てて不可解。

枝に焦げた跡…木を伝って「側撃」か

専門家も首を傾げる、2階への落雷。だが、丁寧に周囲を見ていくと…

松井倫弘博士:
あっ!あの先ってなんか(枝が)枯れてる。やっぱり焦げた跡。ひょっとしたら(雷が)こういってジャンプ。そしたら確かに角度的には(2階に雷が)入ると思う。ここの木に落ちてあっち側へ流れてしまった。

専門家が指摘したのは、火災が起きた2階・角部屋のすぐ横に生い茂る木。よく見ると、2階の部屋の高さの部分が焦げているのが分かる。
雷はこの木を伝って、ベランダに落ちた可能性があるというのだ。

実際、雷には木の枝などを伝って横の人や物に広がる「側撃(そくげき)」という現象が存在する。

松井倫弘博士:
(落雷時)木の下に行っちゃいけないっていうのは、木の枝から「側撃」っていって人間に当たっちゃう。それと同じ感じ。かなり珍しいケースではあると思う。でも100%ないかっていうと、そんなことはなくてあり得ると思います。

さらに、近隣住民を取材するとこんな話も…。

近隣住民:
警察の人が言うには室外機に落ちたんだって、雷が。

近隣住民:
室外機に(雷が)落ちたらしいんですよ。あれ(室外機)が火吹いて、あそこから燃え広がった。

つまり、雷は建物脇の木に落ち、枝を横に伝って、2階のベランダに置かれた室外機へ。そこから炎が出た可能性が高いというのだ。