出産や助産師の経験を持つ国会議員らが東京・中野区の助産院を視察し、助産院で出産した女性や助産師たちと「出産」をめぐる環境について意見交換しました。
中野区にある「しらさぎふれあい助産院」は、出産のほかに、産前・産後のサポートをしていて、とくに産後ケアでは、年間3000件を扱っています。
立憲民主党の吉田晴美議員と酒井菜摘議員は12日、助産院を訪れ、施設の中を見て回ったあと、「出産」に求められることについて意見交換しました。
この助産院で出産したという30代の女性は、「妊娠中から産後まで、同じ助産師さんたちが見守ってくれて安心した。
これまで病院での出産も経験したが、毎回関わる助産師さんが違っていた。
人生の中で、これだけ大切にされることってないと思って、愛を感じた」と、特別な思い出になったと話しました。
院長の木村恵子さんは、「産前から産後まで一貫してサポートできるような助産院が増えれば」と考えています。
また、「助産院を開業したい人や助産院の仕事に関わりたい人が多いものの、資金面で厳しい現状がある」とした上で、「出産をする女性が、『助産院』という選択肢をきちんと選択できるような仕組みを、行政も一緒に考えていただけたら」と話しました。
視察を終えた吉田議員は、「私も出産経験者の一人として、妊娠時期から来られる拠点があって、人と人のつながりがあることが大事だと気づかされた」とコメントしたほか、助産師としての経験をもつ酒井議員は「お金があればやりたい、働ける場があればやりたいという助産師はたくさんいて、もっと活躍できる場をつくりたい」と話しました。