学歴詐称疑惑を巡り市議会から全会一致の不信任決議を受けた、静岡県伊東市の田久保眞紀市長(55)。自らの辞職か、失職か、議会の解散か結論を迫られる中、9月10日に下した結論は「議会解散」でした。

伊東市 田久保市長:
令和7年9月10日、議会を解散するため、通知をいたします。

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議会解散宣言後、自身のSNSにこんな一文を投稿した田久保市長。

(田久保市長のXより)
「おはようございます。先ほど、議長室を訪問しまして市議会の解散の通知を致しました。10時半からの発表を控えて報道陣が集まっております。
伊東市政の改革と刷新の為、そして地域を守る為に引き続き全力で尽くして参ります」

この投稿から約8分後に挑んだ記者会見では、解散に至った理由について「市民の皆さまに信を問うべきである」と話しました。

伊東市 田久保市長:
“信を問う”ということについては、市民の皆さまがどう考えるかは、市民の皆さまの考えでございますので。

――「私を信じるか議会を信じるか」という、“信を問う”という意味では?
分かりやすく表現したいという気持ちは重々分かりますが、私はそうではないと思っております。若い人の力の出現に、私は期待しています。

この決定により、伊東市では40日以内に市議会議員選挙が行われることとなり、税金からなるその費用は約4500万円だといいます。

突然の解散により、前市議は憤りの声を挙げます。

伊東市 杉本 一彦 前市議:
分かっていたけどいざ解散となると、こう…怒りがこみ上げてきてさ、やっぱちょっとおかしいって。全部自分に責任あるのに、それで市議会解散ってなんだよって。

――40日以内に行われる市議選について
そこで自分が退場になったら、それは自分の負け。
そこで「田久保市長退場!」といって自分が退場になったらまずいじゃないですか…そこは頑張るしかない、退場にならないように。

困惑の市民たち…子供たちの中で「タクボってる」が流行

田久保市長の判断を、市民たちはどのように受け止めたのでしょうか?

伊東市民(60代):
やっぱりね、嘘って言うのは一番良くない、もう退陣して欲しいですよね。

伊東市民(70代):
(卒業証書の話は)たいした話じゃないなと思うけどね。それがこういうふうになっちゃうのがね、残念だよね。だって伊東市民が選んだもん、そういう方を。選んだんだから(選挙費用は)負担しなきゃいけない。

聞こえてきたのは、怒りとも諦めともとれるような声。さらに、子供たちの間で衝撃的な言葉が“はやっている”と話す人も…。

伊東市民:
冗談言っていると、「タクボってる」っていうんだって。はやっているんだって、小学生、中学生、高校生で。「タクボってる」って。俺、聞いてビックリしちゃったんだけど。「なんだそのタクボってるってのは?」って聞いたら、「嘘ついていることです」って。

伊東市民:
嘘つく代名詞が「タクボる」。それってすごくショックなことやないですか…。

冗談やうそをつくことを、「タクボってる」と称しているというのです。
いまだ揺れ動く伊東市。市民はどのような決断を下すのでしょうか。
(「サン!シャイン」2025年9月11日放送)