自民党は10日開いた臨時総務会で、10月4日投開票とする総裁選の日程を正式決定しました。
ポスト石破を巡る動きが本格化する中、10日午後3時、茂木敏充前幹事長(69)が出馬会見を行いました。
石破首相の後任を決める自民党の総裁選挙。
10日午後、茂木前幹事長が一番乗りで出馬を表明しました。
自民党・茂木前幹事長:
私の全てをこの国にささげます。次の世代にバトンを渡せる政治をつくる。目標は2年、再生の道筋をつくります。
会見で茂木氏が最初に打ち出した政策は、賃上げに向けた地方への支援でした。
自民党・茂木前幹事長:
物価高を上回る賃上げを定着させるまで、これまでと一桁異なる数兆円規模の生活支援、特別地方交付金を創設します。
前回の総裁選では5番目の出馬表明だった茂木氏。
今回、一番乗りで表明した理由については、「自民党が困難な状況。結党以来、最大の危機に直面している。私が先頭に立とうという思いを日々強めてきた」と述べました。
茂木氏が国会議員に初当選したのは1993年。
当時は新党ブームの勢いに乗り、政権交代を果たした日本新党の所属でした。
当選同期には、出馬が注目される高市早苗氏の姿も。
その後、自民党入りした茂木氏は、党の幹事長や外務大臣などの要職を歴任。
2024年、初めて総裁選に出馬しましたが結果は9人中6位。
今回は2度目のチャレンジです。
自民党・茂木前幹事長:
チャレンジャーのつもりで臨んでいきたい。
少数与党となった自民党。
政権運営には野党の協力が欠かせません。
国民民主党との一定のパイプがある茂木氏ですが、10日の会見では、野党との新たな連立に言及しました。
自民党・茂木前幹事長:
基本的な政策が一致できる政党と、新たな連立の枠組みを追求し、力強い政権基盤を固めていく。例えば、日本維新の会や国民民主党とはしっかりと話をしたい。
総裁選を巡っては、高市早苗前経済安保相(64)が出馬について周囲と相談し、近く判断する見通し。
小泉進次郎農水相は、10日も出馬について言及を避け続けています。
茂木氏の出馬で本格化したポスト石破レースの行方は、どうなるのでしょうか。
ポスト石破に一番で名乗りを上げた茂木前幹事長。
出馬会見では「私の全てをこの国にささげる」と決意を表明。
会見のポイントをまとめました。
日本経済の再生については「2年で道筋をつくる」と強調しました。
そして、若手を積極的に登用し、当選回数を基準とするのではなく、真の適材適所を実現するとも話しました。
そして注目なのが、基本政策が一致する党と新たな連立の枠組みを追及するとしていて、例として国民民主党や日本維新の会の名前を挙げました。
そして2年以内に賃上げを定着させるとして、数兆円規模の生活支援特別地方交付金の創設を打ち出しました。
青井実キャスター:
政策通としても知られている茂木さんですが、自民党は立て直しを図れると思いますか?
SPキャスター パトリック・ハーラン氏:
これがポイントですね。今回は自民党のリーダーだけではなくて、方向性を決める総裁選になりますね。連立という言葉が登場しましたが、連携という可能性もあります。中道穏健派として多くの野党とディールメーカーになれるかがポイントかなと思います。