今年熊本城周辺で実証運行を行っていた熊本市の自動運転バスについてです。市は10月から第2弾の実証運行を始める予定で、現在、新たなルートでの試運転を行っています。
熊本市の自動運転バス実証運行は今年3月以降の50日間、熊本城周辺5キロのルートを走り延べ1000人が利用しました。
自動運転バスは狭い道も丁寧に走行。オペレーターが介入せず自動運転をした比率は平均86.8%でした。
市は「乗客からも好評を得ることができた」とし、10月から新たなルートでの運行を始めることにしました。
【尾谷 いずみ キャスター】
「第2弾は、ここJR南熊本駅と市中心部の花畑広場を結ぶルートを走ります。前回との違いは車線の多さと交通量の多さです」
10月から自動運転バスが走るのはJR南熊本駅を出発して本荘中通り、花畑広場前のバス停に停車して、再びJR南熊本駅に戻るという5キロのルートです。
【熊本市交通企画課 大川 望 課長(9月5日取材)】
「(前回は)観光客が多い所を巡ったが、今回はバス路線。全てのルートに既存のバス路線がかぶっている。一般の生活になじんだところで実験をするという点では前回と随分違うと思っている」
今回の試運転は9月3日から始まりました。自動運転バスは、もちろん一番左側のバスレーンを走行します。
【尾谷 いずみ キャスター】
「南熊本駅を出発しました。自動運転で走行しています」
今回もオペレーターが乗務し状況に応じて手動運転に切り替えて走行する『レベル2』。自動運転時の時速は35キロ未満です。
最初のバス停となる『本荘中通り』に停車したあと自動運転バスが向かうのは白川を渡る代継橋。橋の手前で片側3車線の道路が2車線になる場面です。
自動運転バスはオペレーターが介入することなく自動で車線変更し、橋を渡りました。
オペレーター席に座っているのは前回の熊本城ルートに続き乗務するタクルーの吉田 靖行 さん。コーチから手動運転が必要な場面などアドバイスを受けていました。
【コーチ】
「今、左側に人が。手動で」
【吉田さん】
「はい」
試運転ではスムーズな車線変更ができるか、そして歩行者の検知や路上駐車の車などを安全に回避できるかなどさまざまな場面の検証を行っているということです。
【自動運転バスオペレータータクルー 吉田 靖行 さん】
「(前回の熊本城ルートよりも)地域の交通インフラに近い所で走行させてもらうので、より一層(自動運転バスを)身近に感じてもらえるルートだと思う。私たちもトレーニングを通じて学びを深め、事故なく運行していきたいと思います」
【自動運転バス実証運行を受託 ボードリー 田中 博務 さん】
「お互いに譲り合ったり、自動運転バスも普通の車も共存していく社会へ、安全に走行していただけたらうれしいと思います」
自動運転バスの実証運行は10月1日から11月23日までの月・水・金・日曜日の運行を予定していて、運賃は無料です。
9月17日からLINEでの予約受け付けが始まります。