岡山市中央卸売市場の市場関係者でつくる「岡山県お魚普及協会」の協力で瀬戸内などの新鮮な魚介のおいしい食べ方などを紹介している、OHK岡山放送の情報番組「なんしょん?」のコーナー「瀬戸内旬紀行」<月曜から金曜午後3時50分から岡山・香川エリアで放送中>。

今回は協会理事で原田屋鮮魚店の原田徹美会長に、「クルマエビ」について話を聞いた。

原田徹美会長
原田徹美会長
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◆美しいしま模様と漂う高級感・・・祝いの席の定番「クルマエビ」

クルマエビは、体長10~20センチほどの細長い体を持ち、褐色のしま模様が特徴的。その模様が車輪のように見えることから「クルマエビ」と呼ばれるようになったとされている(諸説あり)。

見た目の美しさと高級感から、祝いの席や料亭などでもよく使われている食材だ。

褐色のしま模様が特徴
褐色のしま模様が特徴

◆旬は6月から夏の終わり・・・岡山県内で水揚げも

クルマエビの旬は、6月から夏の終わりにかけて。秋の産卵を控え、栄養を蓄えるこの時期が最もおいしいとされている。

原田会長によると、産卵前の個体は身が引き締まって一番おいしいと言う。用意されたクルマエビは岡山県内でも有数のエビの漁場・玉野市の胸上港で水揚げされたもので、活きの良さが際立つ新鮮な個体がそろっている。

この日のクルマエビはピクピクと動いていて、まさに「活きエビ」の名にふさわしい鮮度だ。

玉野市の胸上港で水揚げされたクルマエビ
玉野市の胸上港で水揚げされたクルマエビ

◆おすすめはクルマエビの“踊り食い” 

新鮮なクルマエビの食べ方として、今回はまず「刺身」を紹介。中でもおすすめは「踊り食い」だ。

活きたままのエビをさばき、頭を割って殻を剥き、身をそのままいただくという贅沢(ぜいたく)な食べ方。身がまだ動いている状態で食べることで、鮮度と食感を最大限に楽しめる。

◆プリプリとした弾力とシャキシャキとした歯ごたえ

踊り食いのクルマエビは、プリプリとした弾力と、シャキシャキとした歯ごたえが特徴。

口に入れた瞬間に広がる甘みとうま味に、OHK・萩原渉アナウンサーも「弾力がすごい!プリプリで、甘い」と絶賛。まさに「生きている味」。日本ならではのぜいたくな体験だ。

試食するOHK・萩原渉アナウンサー
試食するOHK・萩原渉アナウンサー

◆クルマエビは「塩焼き」もおすすめ…はね返るような歯ごたえ

刺身だけでなく、クルマエビは「塩焼き」にしても絶品です。

スタジオには「塩焼き」も用意された。

「焼いたら真っ赤になった」と原田会長が言うとおり、焼くことで鮮やかな赤色に変わり、香ばしい香りが食欲をそそる。原田会長は、塩焼きでは「食感」を楽しんで欲しいとのこと。歯ごたえがあり、刺身とはまた違った魅力が楽しめるという。

焼き上がったクルマエビは、身がぎっしり詰まっており、試食した出演者も「跳ね返ってくるような歯ごたえ」と表現した。

OHK・藤本紅美アナウンサーも、「身が柔らかく、うまみをしっかり感じる。程よい塩味がエビの甘さと合って最高」と絶賛した。

◆新鮮なクルマエビは「目の輝き」と「体表のつや」に注目

市場やスーパーでクルマエビを購入する際は、「目の輝き」と「体表のつや」に注目。新鮮な個体は目が澄んでおり、体に光沢がある。また、しま模様がくっきりとしているものほど鮮度が高いとされている。

最近では、活きたまま販売されているものもあり、家庭でも踊り食いや塩焼きが楽しめるようになっている。調理が難しい場合は、すでに殻を剥いた状態や加熱済みの加工品も販売されているので、用途に応じて選ぶと良い。

いいクルマエビの見分け方
いいクルマエビの見分け方

◆瀬戸内海沿岸では比較的身近な存在

クルマエビは、全国的には高級食材として知られていますが、岡山県内でも、玉野市をはじめとする漁港で水揚げされるなど瀬戸内海沿岸では比較的身近な存在だ。

プリプリの食感、濃厚な甘み、そして鮮度の極みを楽しめるクルマエビは、まさに瀬戸内の宝。刺身でも塩焼きでも、夏の食卓を彩る一品として、ぜひ味わってみてほしい。

クルマエビの「刺身」
クルマエビの「刺身」
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