9月6日、成年式に臨むため、秋篠宮ご夫妻と姉の佳子さまが見守られる中、皇居へと向かわれた悠仁さま。

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皇室で40年ぶりとなる成年式。悠仁さまは、天皇陛下の専用車両「ロイヤル」に乗り、皇居前広場に集まった人たちの祝福に笑顔で手を振られました。

この時フロント部分掲げられていたのは、なかなか見る機会がない「親王旗」。天皇陛下専用の車両に掲げられることはまれだといいます。

「加冠の儀」静寂の中響く“音”

午前10時、宮殿・春秋の間で行われたのは、成年式の中心的な儀式「加冠の儀」。

愛子さまなどの皇族方が見守られる中…

悠仁さまは「闕腋袍(けってきのほう)」と呼ばれる、浅黄色の未成年用の装束を着用し、
額には「空頂黒幘(くうちょうこくさく)」という未成年用の黒い額当を付けられています。

これは40年前、父親の秋篠宮さまも成年式で使われたものと同じのものです。

秋篠宮さまの成年式
秋篠宮さまの成年式

空頂黒幘が外されると天皇陛下よりいただいた成年用の「冠」を着用されました。

成年式のハイライトとなるのが、あごの下で結ばれた冠の「掛緒」の両端を和ばさみで切る場面です。
白い和紙の「掛緒」をはさみで切り落とす音が成人して一人前になることを示す「元服」の瞬間を象徴しています。

そして、約6mの裾を引きながら陛下の元へ向かい、
「本日は成年式にあたり冠を賜り誠にありがとうございました。天皇皇后両陛下には加冠の儀にご臨席を賜り、誠にありがとうございます」と述べられました。

この様子を見つめられた父・秋篠宮さま。
このときの心境について、30年以上秋篠宮家と交流があるジャーナリストの江森氏は…。

秋篠宮家と交流がある ジャーナリスト 江森敬治氏:
秋篠宮ご夫妻はもう感無量なんだと思いますよ、本当に。たくさんの思い出がつまってると思いますので、本当にうれしさというか、いろんな思いがよぎられたんじゃないかという感じがいたしますね。

そして黒い成年用の装束「縫腋袍(ほうえきのほう)」に着替えた悠仁さまは、儀装馬車に乗り、宮中三殿へ向かわれました。

「朝見の儀」両陛下へあいさつ

そして午後2時すぎ。

朝見の儀
朝見の儀

えんび服に着替えた悠仁さまは、両陛下へ挨拶する「朝見の儀」に臨まれました。

天皇陛下は「これからは学業に励まれると共に、皇族としての務めを立派に果たされると願っております」と述べられ、

皇后さまは「今日は成年式おめでとう。これからもお体を大切にされ、どうぞお元気に、さまざまな経験を積まれますよう、お祈りしております」と述べられました。

成年式を終えられた悠仁さまは「これから、成年皇族としての自覚を持ち、皇室の一員としての役割を、しっかりと果たしていきたいと思っております」と決意を述べられました。

前側近が重要な役目

今回、40年ぶりとなった成年式。その格式高い儀式には、多くの人たちの思いが込められていました。

悠仁さまが臨まれた「加冠の儀」で重要な役目を担っていたのは、秋篠宮家を長年支えてきた側近の2人。

約6mの裾を持っていたのは、悠仁さまが2歳の頃から秋篠宮家を支える小山永樹宮務官長。
そして、冠に掛緒をかけ、はさみで切ったのは、10歳の頃から支えてきた前皇嗣職大夫の加地隆治御用掛。

実は、このときの初めての試みが、悠仁さまの首元とはさみの間にはさまれた白い懐紙。
これは、双方の緊張を考慮してとられたもので、前回の秋篠宮さまの儀式ではなかった工夫だったのです。

フジテレビ皇室担当 橋本寿史解説委員:
私このお二方ともによく存じ上げているんですけども、長年成長されていくところをご覧になられた2人なので、今回の儀式は本当に感無量でいらしたと思うんですよね。和ばさみで切るときにすごく力がいるという話もお伺いしました。

谷原章介キャスター:
お仕えする周囲の皆さんにとっても大事な儀式だったんですね。

ある側近によると、悠仁さまご自身も専門家などからの説明にも納得がいくまで質問され、職員のリハーサルを見学。さらに宮殿で練習や秋篠宮さまに相談もされていたそうです。

橋本寿史解説委員:
今回は全体の儀式に対して皆さん一丸となっていろんな仕事をたくさんやられていますし、宮内庁の中でも当然たくさんの方が関わっているので、皆さんが力を合わせてこの儀式を無事にいい形で終わったというのは喜ばれていると思います。

(「サン!シャイン」9月8日放送)