新潟県が2029年度に統合する計画を示している三条市にある三条商業と新潟県央工業。この統合計画について、両校の同窓会長が三条市の滝沢亮市長のもとを訪れ、地域の新たなリーダーを育成できるような学校づくりを要望した。
■2校の同窓会長 “地域のリーダー育成できる学校づくり”求める
三条市の滝沢亮市長のもとを訪ねたのは、三条商業と新潟県央工業の同窓会長だ。
両校をめぐっては、県教委が25年6月に公表した県立高校の再編整備計画で2029年度に統合し、商業系と工業系の学科を持つ『産業高校』とする方針が示されている。
新潟県央工業高校同窓会の松縄嘉彦会長は「AIとかバーチャルではなくて、ものづくりの地域のこと、燕三条地域に即した、しっかりした実学系の高校を、ぜひ統合した中で目指していただきたい」と求めたほか、三条商業高校同窓会の松永一義会長も「いい形の統合をお願いしたい。三条のためになる子どもたちのための学校にしていただきたい」と要望。
「統合には反対しない」と主張する両校の同窓会長。
地場産業の発展につながるよう技術やマネジメントを学ぶことができ、地域の新たなリーダーを育成できるような高校づくりに向けた取り組みを求めた。
これに対し、滝沢市長は「少子化に伴う後ろ向きなもの、ネガティブなものではなくて、この地域の産業、そして教育をさらにパワーアップさせるための1+1を10、100にするための動きをしていきたい。今後とも、きょうはまだスタートということで一緒に頑張っていきましょう」と答えた。
■10年間で86校⇒64校に 少子化進む中特色生かし“選ばれる学校”へ
市は今後、同窓会と協力しながら地域の声を聞き、多くの子どもたちに選ばれるよう特色を生かした学校とするよう県に提案していく方針だ。
滝沢市長は「県の皆様、考えてくださいではなくて、しっかりと我々サイドで三条市の未来のためにはこういう考え方がありますけど、どうでしょうかということをお伝えしていくというのが、これからのプロセス」と強調した。
県立高校の再編をめぐって、県は急速な少子化が進む中、25年度から10年間で学校数を現在の86校から64校に減らす構想を示している。
(NST新潟総合テレビ)