福井のブランド牛「若狭牛」を育てている坂井市内の畜産農家が、独自の和牛ブランドを誕生させました。その名も「ふくい和牛ふくふく」。特長は餌に工夫をして育てた“安心安全な黒毛和牛”で、4日、初めて出荷されました。
  
田島嘉晃アナウンサー:
「坂井市内の牛舎です。こちらの県産の黒毛和牛、新たなプライベートブランド『ふくい和牛ふくふく」』。実はそのエサに秘密があるそうです」
 
精肉販売ナカノ・中野直幸さん:
「エサに乳酸菌が入っていて、毎日牛に与えることでウの体調管理ができてストレスなく育つ」
  
「ふくい和牛ふくふく」は、病気や成長の促進のために活用される抗生物質を使わず、乳酸菌を使った餌で30カ月以上飼育されたの黒毛和牛です。客のニーズを受けて
誕生しました。
  
坂井市の精肉販売「ナカノ」が、畜産農家「Nomuraファーム」に呼び掛け、餌や環境資材などの開発を行う福井市の企業・ベルテクスと共に開発しました。
 
精肉販売ナカノ・中野直幸さん:
「抗生物質が気になるという客の声もあったので、抗生物質を使わない肉をつくれないかと考えた。乳酸菌は肉の味に直接関係するものではないが、健康に育てることで長い期間育つようになる。ウシの筋肉が醸成していって旨味成分がたくさん出るような筋肉になっていく」
 
乳酸菌入りのエサは、他県での成功事例をもとに、2023年から試験的に与えきました。抗生物質を使わず腸内環境を整え、ウシを健康に育て飼育方法です。
  
また餌に使う稲わらは県内産で、地域資源を循環させる循環型農業も実践しています。
  
中野さんは「餌や抗生物質を使っていないウシにこだわり、それを求める客にアプローチしたい。少しでも若狭牛の販売を増やしていくためには必ずどこかがやらないといけないと思った。どこの肉屋でも売れるようにできたら」
  
新しい県産ブランド牛「ふくい和牛ふくふく」は、10月以降に坂井市内の「肉はナカノ・アミ店」で販売される予定です。

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