富山県高岡市の出町譲市長は3日の市議会代表質問で前の市長が今年2月に発表した新庁舎を整備するロードマップを白紙撤回する考えを示しました。

これまでの市政方針をくつがえす表明に議会の強い反発が予想されます。

3日の高岡市議会本会議、代表質問に立った最大会派、同志会の水口清志議員が新庁舎整備に向けた考えを質したのに対し、出町市長はこのように述べました。

*高岡市 出町譲市長
「今年2月に公表した新庁舎整備ロードマップは白紙撤回します。庁舎を新しく整備することが必要かどうか、移転すべきかどうか、整備を優先すべき公共施設は何なのかなど、意見を伺う手法や時期の検討を進めていきたい」

今年2月に発表された高岡市役所の新庁舎整備ロードマップは、新築や既存施設への移転、現庁舎の耐震化を含め、来年度末までに整備の方法や場所を決め、2034年度までの完成を目指すもので、市は、今年度、300万円の調査費を計上し、すでに全職員を対象にしたアンケートを実施しています。

現在の庁舎は1980年の完成から45年が経っていて、老朽化が進み、1階と3階は、現在の耐震基準を満たしていません。

これまでの市政方針をくつがえした出町市長の答弁に最大会派の同士会は再質問の構えを見せていて、市庁舎整備のロードマップの是非を巡り、今議会の論戦が激化する見通しです。

なお、出町市長は、活用方法が定まらないまま市が取得した旧ダイエー跡地について高岡駅周辺の活性化を図る観点から、活用についての議論を進める考えを示しました。

富山テレビ
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