夏休み最後の日曜日、富士山を望む人気の温泉施設が、SNSによる拡散力がすごすぎる事態に見舞われました。

甲府盆地が広がる山梨市の山の上にあるのが、人気の温泉施設「ほったらかし温泉」です。

富士山を正面に望む大パノラマが広がる露天風呂。
ところが、日曜日の8月31日、困った事態に直面したのです。

午前8時21分、公式Xに「緊急」と題して投稿されたのは、「設備故障により、温泉と付帯施設が営業できない状態になっております」と、シャワーなどに使うポンプの故障により、営業ができなくなったというメッセージです。

夏休み最後の日曜日とあって、営業休止の投稿には、いつも以上に反響があったといいます。

ほったらかし温泉代表・常岡太郎さん:
SNSで営業不能になりましたとポストをすぐにしたんですけど、あっという間に数百件のリポストがつきまして。1時間で400件くらいだった。

通常は10件ほどのリポストしかないといいますが、31日は1時間ほどで400を超えるリポストがあり、瞬く間に拡散しました。

そして、1時間後の午前9時半ごろには「復旧しました。13時ごろ営業再開見通しです」。
さらに午前11時ごろには「営業再開しました」と、通常営業に戻ったことを報告。

ところが事態は、決して「ほったらかしにはできない」局面に突入していたのです。

ほったらかし温泉代表・常岡太郎さん:
営業停止のポストが圧倒的なスピードでどんどん広がっていきまして、営業再開のポストをしたあとも、営業不能になりましたの方が拡散された。

「営業できない」の投稿が400リポストなのに対し、「営業再開」の投稿は40リポストと、10倍もの差が出るほどの状態でした。

ほったらかし温泉代表・常岡太郎さん:
営業停止のポストが拡散されると、それしか見てないお客さんが結構いる。そうすると、「ほったらかし温泉が営業してないんだ」「じゃあやめとくか」ってなっちゃうかな。後々お客さんが来なくなる不安というか。

そこで、午後0時過ぎ。
「皆様お願いします。営業再開のポストを拡散していただけると助かります。営業不能ポストの拡散力がすごすぎて全然打ち消せていません」と、異例のお願いメッセージを投稿したところ、事態は何とか収まったといいます。

ほったらかし温泉代表・常岡太郎さん:
本当に皆さまには、心からお礼を申し上げたいなと思っております。