大混雑する電車内で荷物による座席占領が物議を呼んでいる。座面に車輪付きスーツケースをそのまま載せて占領する人や、スーツケースに伸ばした足を乗せ通路ふさぐ人まで。相次ぐマナー違反にどう対処したら良いのだろうか。

車輪を座席に「そんなことする人いるんだ」

羽田空港や東京駅では、Uターンラッシュの人たちや外国人観光客で大混雑していた。そんな中、旅行客たちのスーツケースなどが議論を呼んでいる。

テーマは、「驚きの投稿も…大型荷物で座席占領 ソレってどうなの?」だ。

男性が座席に黒いスーツケースを乗せている。撮影した方によると、現場はゴールデンウィークで混雑しているJR東海道本線だ。空いている座席を探していたところ、この場面に出くわしたという。

なんと車輪付きのスーツケースをそのまま座席に載せているのだ。

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撮影者:
年代は多分40〜50代では?ずっと下を向いて、スマホいじっていた。キャリーケースは地面を転がしているから汚れがある。それを(座席に)載せている人がいてビックリした。怒りよりも「そんなことする人いるんだ」って、あきれて何も言えなかった。

車内はほぼ満席で、立っている人もいたというが、撮影した方は注意出来なかったという。

撮影者:
変なトラブルを起こしたら面倒。逆ギレされたら怖い。

大型の荷物をめぐるマナー違反はこれだけに留まらず、数多く報告されている。

4人掛けのボックス席に座る2人の男性は、大型のスーツケースを中に置いているため、他の乗客が座ることができない。

撮影者:
30代ぐらいの男性で、特に周りを気にするそぶりはなかった。

さらにこんなケースも…ピンク色のスーツケースに伸ばした足を乗せているのは、外国人観光客の女性だ。

撮影した方によると、外国人の観光客は4人組でロングシートで通路をはさんで大声で話していて、乗り降りする人の邪魔になっていたという。

大型荷物をめぐる問題は東海道新幹線でも起こっていた。大きいスーツケースを置くために車内に設けられている「特大荷物スペース」の利用には、予約が必要だ。

ところが、事前に予約していたにも関わらず、外国人の観光客のスーツケースがギュウギュウに並び、まったくスペースがない。

こうしたマナー違反について、街行く皆さんに話を聞いた。

10代:
下に置いた方がいい。

40代:
この人の横に座りたいとは思わない。床に転がす物を座席に置くのもダメ。

10代:
周りのことを考えずに行動してるんだろうな。

70代:
たまに見る。本当に“自己中”で、どうしようもない。

10代:
そこに置かれると座りたいのに、座れない事が起きる。

東海道新幹線は予約不要の荷物置き場設置へ

イット!のスタジオでは…

青井実キャスター:
こうした大きな荷物、どうでしょう?

SPキャスター山口真由さん:
私、日本人は確信犯じゃないかなって思って注意しにくいんですけど、難しいですよね。角が立たない注意の仕方があればいいんですけど。

青井キャスター:
最近、インバウンドで外国人旅行客の皆さんが増えてきていますから、もしかしたら知らないという可能性もあるわけですよね。

SPキャスター山口真由さん:
そうであればアナウンスするとか、こちら上に置けますよと言うとか、方法があると思うんですけど。

青井キャスター:
まずは日本人がやって見せてあげる、マナーを見せてあげるということが大事かもしれませんね。こういった場面に遭遇したとき、私たちはどうすればいいのでしょうか。鉄道ジャーナリストの梅原さんに伺いました。

「特大荷物スペース」に置かれた荷物
「特大荷物スペース」に置かれた荷物

鉄道ジャーナリスト・梅原淳さん:
荷物が邪魔なときは、たいていの場合は近くに持ち主がいるのでどけてもらう。誰の荷物か分からないような物は、とにかく乗務員に言う。例えば物騒な話だが、テロや危険物が入っているかもしれない。持ち主の分からない荷物は触れない方がいい。

青井キャスター:
東海道新幹線などは7月から特大の荷物持ち込みについて、事前予約がいらない荷物置き場を設置します。その狙いについて、梅原さんはこう話しています。

鉄道ジャーナリスト・梅原淳さん:
車内の混雑緩和や、無用のトラブルを避けたい狙いがあると思う。

一人一人の思いやりで、旅は一層楽しく快適になるはずだ。
(「イット!」5月6日放送より)

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