残暑が続く中、秋の味覚・ぶどうと梨が収穫のシーズンを迎えている。今シーズンは「猛暑と雨不足」という人間にとってはマイナスに捉えがちな気象条件が、果実の味わいに思わぬ好影響をもたらしている。

ぶどう狩りシーズン到来!

8月中旬、長崎県大村市東野岳町の大又農園で「ぶどう狩り」が始まった。

大村市の「大又農園」
大村市の「大又農園」
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この日は長崎市内からこども園の園児たちが訪れ、巨峰やマスカットを楽しそうに収穫する姿が見られた。

サイズは例年よりひとまわり小さいが…
サイズは例年よりひとまわり小さいが…

農園主の大又耕治さんによると、2025年のぶどうは連日の猛暑と雨不足で、例年よりひと回りサイズが小さいという。「やはり生育初期にはかなり水分が必要なのでずいぶん気を付けたが、なかなか天気には手こずった」と語る。

15年に一度「糖度20度」甘い!

2025年の夏は猛暑となったが、乾燥が続いたことがぶどうにとってはほどよい“ストレス”となり、糖度は平均で20度と例年より高く仕上がった。10年、15年に一度の出来だという。

今年の甘さは15年に一度!
今年の甘さは15年に一度!

「一粒に味が凝縮されて甘くて、よく色づいた良いぶどうになった」と大又さんは胸を張る。

家族連れがぶどう狩りを楽しんでいる
家族連れがぶどう狩りを楽しんでいる

とれたてのぶどうを食べた子どもたちからも「おいしい」という声が上がり、中には「100本食べられそう」と答える子も。

マスカットも
マスカットも

大又さんは「いつもより汗をかいている分、皆さまの手に渡っておいしく食べてもらいたい」と話している。大又農園のぶどう狩りは9月上旬まで楽しめる。

旬を迎えた100年続く「なし園」

大村市皆同町の大庭なし園でも、秋の味覚「梨」が旬を迎えている。

約4万個の梨がたわわに実っている
約4万個の梨がたわわに実っている

約100年以上続くこの農園は、サッカーコート1面を上回る広さを持ち、約4万個の梨が実っている。8月下旬からは梨狩りも始まった。

2025年は雨が少なかったことから梨も少し小ぶりだが、甘みや水分量ともに良い出来だという。

梨は猛暑だからこそ食べてほしい食材だと5代目の大庭正樹さんは話す。「梨自体が体の熱を取るような作用があるので、これだけ暑かったら体を冷やすように食してもらえたら」。猛暑が続くこの時期だからこそ、食べてみてはどうだろうか。

梨は体の熱を取る作用がある
梨は体の熱を取る作用がある

大庭なし園の梨狩りは、9月7日頃まで楽しめるということだ。

(テレビ長崎)

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