お伝えしていますようにきょう9月1日は関東大震災が起きた日にちなんで定められた「防災の日」です。いつ起こるか分からない災害に対し、県内の自治体でも避難所の整備など備えが進んでいます。みやき町の対策を取材しました。
男性が取り出した約40センチ四方の箱。この箱を開くと…
【みやき町防災安全課 大音俊和課長】
「簡易トイレなんですけどこういった風にトイレになります」
電源につないでリモコンのボタンを押すと、中のラップが巻き取られていきます。
みやき町がおととし導入した自動ラップ式の簡易トイレです。
災害時の衛生管理の強化を目的に自動ラップ式2台を含め、簡易トイレを約20台確保したといいます。
【みやき町防災安全課 大音俊和課長】
「熱でですね、密閉するという形で臭いも出ないようにしてこれをこのままゴミ箱に捨てる、という」
毎年、全国各地で発生する豪雨や地震などの災害。自治体も備えを進めています。
人口約2万5000人のみやき町では20の公共施設や学校を避難所に指定し、簡易ベッドとパーティションは600台ほど確保しています。
しかし大地震などの大規模災害を想定した場合には対応が追いついていないと話します。
【みやき町防災安全課 大音俊和課長】
「うち(みやき町)の災害が起きた時の最大避難数で想定が一応7200人になる。その7200人の全てをまかなえるかと言ったら、現在の資機材ではちょっと足りないというような状況」
また、衛生環境の悪化が体調不良の原因になることから、対策が重要視されているのが避難所のトイレ。能登半島地震の後、国はガイドラインを改訂。
災害が発生した当初で避難者50人あたり1基の確保を目安としていますが…
【みやき町防災安全課 大音俊和課長】
「自動ラップ式のトイレですね。だいたいうち(みやき町)で15〜20ほどあるんですね。あとはもう簡易用の本当に使い捨てのようなトイレが500ぐらいということで。ただこれでも全然足りてはないな、というところですね」
各市町の担当者によりますと県内の約半分の市町でこの基準を満たしていませんでした。要因の1つと考えられるのが保管場所の問題です。
【みやき町防災安全課 大音俊和課長】
「この倉庫の置けるスペースがやっぱりないところもあってですね、そういったところとの兼ね合いといいますかですので、倉庫をまた別に設置していく必要もあるのではないかなと感じております」
みやき町では保管場所を取らず、移動ができるようトイレが設置されたトレーラーを今年度中に配備する予定です。
避難所の環境整備が進む一方、担当者は日頃の備えに対する住民の意識を高めることも重要と話します。
【みやき町防災安全課 大音俊和課長】
「ここの場所が危ないだとかこの場所は冠水しやすいだとかそういったものを読み取っていただいて有事の際には自分の避難ルートを確認しておくということが大事になってくるかと思います」