アメリカのCNNは29日、トランプ大統領が2024年の大統領選挙の対抗馬だったカマラ・ハリス前副大統領の警護を打ち切るよう指示したと報じました。
CNNによりますと、ハリス前副大統領の警護期間は退任から6カ月で2025年7月21日が期限でしたが、バイデン前大統領が自身の退任直前に1年間の延長を指示していたということです。
トランプ大統領は国土安全保障長官宛ての書簡で、バイデン前大統領の指示が「法律の範囲を超えている」と指摘し、9月1日付でハリス副大統領に関する保安手続きを中止するよう指示したということです。
CNNはハリス氏の警護に詳しい人の話として「大統領や大統領候補は常に危険にさらされている。特にハリス氏は女性初で、黒人女性としても史上初の副大統領であり安全上の懸念に直面していた。大統領候補になってからはその懸念はさらに大きくなった」と報じています。
ハリス氏は、9月に自身の本が出版されるのを前に、近くアメリカ各地や外国へのツアーを予定していて、多くのメディアが取り上げるものとみられます。
トランプ氏による警護の打ち切りはこれらのツアー直前に行われたもので、ハリス氏の自宅があるロサンゼルスのバス市長は、「トランプ政権による数多くの報復の1つだ」などと批判しています。
