岩手県の最低賃金が初めて1000円台となる見通しだ。労使の代表などで構成される岩手県の審議会は8月28日、最低賃金を79円引き上げ時給1031円とするよう岩手労働局に答申した。現行の方式となった2002年度以降初めて1000円台となり、引き上げ幅は過去最大となる。しかし、この決定過程では使用者側委員全員が退席するという異例の事態も起きていた。
現在は時給952円で全国2番目の低さ
労使の代表などでつくる岩手県の審議会は8月28日、最低賃金を79円引き上げ時給1031円とするよう岩手労働局に答申した。

引き上げ幅は過去最大で、2002年度以降の現行方式となってから初めて1000円台に到達することになる。
現在の岩手県の最低賃金は時給952円で、全国で下から2番目の低さとなっている。今回の引き上げにより、地域間格差の是正に向けた一歩となる可能性がある。
使用者側全員が退席する異例の展開
この日の審議会には労使の代表など14人が出席したが、答申案の内容に納得できないとして、使用者側の委員全員が採決前に退席するという異例の事態となった。

しかし、賛成多数で答申案は可決され、審議会の齋藤信之会長が岩手労働局の白石好春局長に答申を行った。

齋藤会長は「岩手県の952円という金額は全国でも最下位グループ。やはり地域間格差を意識しているところ、結果としてあの額になった」と説明している。
中小企業への影響を懸念する声
一方、使用者側からは大幅な賃上げに対する懸念の声が上がっている。
県中小企業団体中央会の瀬川浩昭専務理事は「中小企業でこの賃上げを実現するためには、人員整理や雇用調整をしないと中小企業として(運営)できないという企業が相当数いる」と述べ、企業経営への影響の大きさを指摘している。

最低賃金の改定は、異議申し立ての手続きなどを経て、12月1日に適用される見通しだ。
今回の大幅な引き上げが、岩手県の労働者や企業にどのような影響をもたらすのか、今後注目される。
(岩手めんこいテレビ)