いよいよ今週31日(日)朝8時30分にスタートする北海道マラソン2025(札幌市・大通公園発着)。今大会は2028年ロサンゼルス五輪につながる大会で、五輪代表が決まるMGC(2027年秋開催)の予選にあたるレースです。MGC出場権獲得条件は日本人3位以上で、男子は2時間12分以内。女子は2時間32分以内です。今大会で出場権獲得となればMGC出場第1号となります。

 注目選手を紹介するインタビュー企画第4弾は、2022年大会で5位に入り、MGC出場権を獲得した山口武選手(27歳・スズキアスリートクラブ)です。

 北海道マラソンを選んだ理由とはー

「最近、2、3年は故障の影響で練習を積むことができず苦しい思いをしてきた。北海道マラソンは3年前に出場した時はMGCの出場権を獲得できた良いイメージのある大会ですので、その大会に出場することによって、復活の足掛かりとなるようなレースにしたいと思いエントリーしました」

 北海道マラソンの目標、目標タイムはー

「目標としてはMGCの出場権の獲得。2時間12分以内で日本人3位を目標としています。暑さは私自信、苦にしないタイプ。本番前に調子さえ整えば十分達成可能な条件だと思っています」

 2022年大会はご自身の中でどんなレースでしたかー

「MGC出場権を獲得した嬉しさとレース運びに課題を残すレースでした。そこから成長しているので、成長した姿をお見せしたい。(レース運びに不満?)30キロ過ぎて早々と1人になってしまう展開。後半スパートの所で足を残せていなかった部分がある。今回は最後のスパートのところで足を残すようなレースにしたい」

 レースで印象に残っていることはー

「仕掛けでどれだけ後ろの選手がきているのか、ものすごく不安になった。後ろの状況をそわそわしながら走ったのが一番印象に残っている。不安の中で走っていたのはあって、持ってくれよと祈りながら走っていた。レースを大きく動かしたというところで見れば、全部が全部、悪い仕掛けではなかったと今は思う」

 MGC出場権を獲得しました。その夜のことー

「母親が応援に来てくれていたので、一緒に夕食を食べました。1つ、親孝行ができたなと思いました。ジンギスカンを食べたかったが、予約がいっぱいで焼き鳥を食べました。今回は予約してジンギスカンに行きたい」

 山口選手はスズキアスリートクラブに活動の拠点を移しました。さらにプライベートでも変化がー

「今年の3月に入籍をしまして、土日に奥さんとランチを楽しむことが日々の楽しみです。責任感が芽生えて、良い走りをした時、喜びを2人で分かち合えることが結婚して変わったことです。今回、北海道マラソンで良い走りをして良い報告をしたい」

 そして、山口選手が所属するスズキアスリートクラブの監督は藤原新監督。2015年の北海道マラソンで優勝を飾るなど、名ランナーです。

「知識が豊富な方なので会話するだけで勉強になる。日々勉強させてもらっているマラソン選手として少しでもタイムを上げたかった。世界の舞台で活躍されている藤原新さんの下でやることでさらに自分を高めていけると思って移籍を決断しました」

 監督・藤原新とはー

「すごい分析家というか、リアリストでもあり、深掘りして色々なことを考えてくださるので、すごく尊敬できる方ですね」

 大阪マラソンでは2時間7分58秒の自己ベスト。どんなレースでしたかー

「もう少し勝負所、ラスト5キロのところで足を残していればもっと良いタイムは残せたと思うので、そこに対しても嬉しさもありましたが、もっと行けたなという風な印象を持ったレースでした」

 スズキでの初マラソンはMGC。2時間14分54秒でした。豪華メンバーの中で走ったことはどんな感想を持っったのでしょうかー

「すごく注目度の高い大会で、しかも東京のど真ん中で走れて、良い経験になった。私自身ちょっと前段階の所、故障をしてしまった。試合の1ヵ月半前にようやく練習に臨めた感じで非常に後悔が残るレースでした」

 直近の目標と大きな目標はー

「MGCの出場権を取る。ゆくゆくは日本代表の選手になりたい。五輪を目指しているからこそ、日々きつい練習でも乗り越えられますし、常に目標というのを見失わないように日々やっています。(ロス五輪)応援してくださる皆さんがいるので、五輪は誰もが注目する大会ですので、そういったことでも思いが強いですね」

 藤原監督は31歳でロンドン五輪。山口選手もロス五輪は31歳。適齢期ではー

「経験と今まで積み上げてきたフィジカル的なものがうまく交わってくるのがこの年齢だと思う。藤原さんは五輪では思うようなレースにならなかった。私がその藤原さんの思いもついでしっかり戦いたい」

 テレビ放送があります。山口選手のどんな走りを見て欲しいですかー

「きつそうでも離れない。粘り強さが売りなので、そこに是非注目してもらいたい」

 山口選手のダイナミックな走りに注目してください。

 ◆北海道マラソン2025 生中継
番組名:カネカスポーツスペシャル北海道マラソン2025
放送局:北海道文化放送(UHB)
放送予定:2025年8月31日(日)朝8時25分~
ゲスト:ハリー杉山
解説:増田明美(スポーツジャーナリスト)渡辺康幸(住友電工陸上競技部監督)
※BSフジでも朝8時28分から生放送

北海道文化放送
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