8月25日開かれた宮崎県の最低賃金を決める審議会で、県内の最低賃金を現在の時給952円から71円引き上げ、時給1023円とする改定内容がまとまり、宮崎労働局長に答申されました。

最低賃金はパートやアルバイトなど全ての労働者に適用され、毎年度改定されます。

8月4日、国の審議会は、宮崎県など13の県について、引き上げの目安額を「64円」と示し、宮崎地方最低賃金審議会の専門部会で改定額が議論されてきました。

そして、25日開かれた宮崎地方最低賃金審議会で、「物価上昇に見合う賃金上昇」や「地域間格差の解消」などの理由から、県内の最低賃金を、現在の時給952円から71円引き上げ、時給1023円とする改定内容がまとまり、宮崎労働局長に答申されました。

国の目安額を7円上回り、71円の引き上げは過去最大です。
県内の最低賃金は初めて1000円を超えることになります。

(宮崎地方最低賃金審議会 橋口剛和会長)
「かなり最初から、労使の見解の隔たりは大きかったと言わざるを得ないと思います」
「結果的には間を取るような形で、我々公益(代表)側が見解を示して、結論に至った」

新たな最低賃金は、企業側の準備期間を確保するため、例年より1か月以上遅い11月16日からの適用にむけ、公示手続きが進められます。

ここ10年間の県内の最低賃金の推移を見てみます。
10年前693円だった最低賃金は、4年前に800円を超え、昨年度、952円に。
この時も引き上げ額は55円と過去最大でしたが、今年度は71円の引き上げで、遂に県内でも時給1000円を超えることになりました。

答申終了後、宮崎労働局の吉越正幸局長は、「企業、事業所の賃上げの原資確保のため、助成金の活用など支援の取り組みをしっかり進めたい」とコメントしました。

中小企業が大半を占める県内で、最低賃金の引き上げが、経済に今後どのような影響を及ぼすのか、注視していきたいと思います。

テレビ宮崎
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