道元禅師が開いた由緒ある寺、曹洞宗の大本山永平寺で、修行僧が女子高校生14人の尻を触るという信じがたい行為に及んでいたことが分かった。わいせつ行為をしたのは20代の修行僧。被害にあったのは、体験研修に来ていた愛知県の女子高校生たちだった。この僧は「イライラしてやった」と行為を認め、除籍処分となった。

女子部屋に侵入した姿を防犯カメラがとらえていた

大本山永平寺によると、除籍処分となった20代半ばの修行僧は、2025年6月から7月頃にかけ、1泊2日で修業の体験に訪れていた愛知県内の高校の女子生徒に対し、衣服の上から尻を触ったという。
    
被害を訴えている生徒は14人に上り、中には複数回触られた生徒もいた。
  
研修後に2人の生徒から学校に被害の申し出があり、その後のアンケートでさらに12人の被害が判明した。

大本山永平寺
大本山永平寺
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最も重い除籍処分を受け下山

一方、学校から連絡を受けた永平寺は、通路に設置してあった防犯カメラの映像を確認。すると、わいせつ行為があった日時に、本来は入室を禁じられている女子生徒用の部屋に入っていく修行僧の姿が映っていた。
   
永平寺が聞き取りをすると「イライラしてやってしまった。心から申し訳ない」とわいせつな行為を概ね認めたという。

修行僧は容疑を認めた
修行僧は容疑を認めた

今回の事案を受けて、永平寺は緊急で役員会を開き、この修行僧を永平寺として最も重い「除籍」処分とし、8月1日に修行を中止し下山させた。
     
永平寺は「被害に遭われた方々、保護者の方々、学校関係者の皆様に衷心よりお詫び申し上げます」とのコメントを発表した。

事案を受け緊急の役員会開いた
事案を受け緊急の役員会開いた

参拝客「イメージが下がる」

今回の事案について永平寺に参拝に訪れた人に話を聞いた。
 
「知らなかった。知っていても見に来たけれど印象はよくない。イメージはすごく下がる。一人のせいで全体のイメージが悪くなるのもどうかなとは思うが」
「イメージは崩れる…理性をもっていてほしい」
「寺に行くということは信頼している面もあるので…そういうことがあると怖い。本当にないことを願う」

多くの参拝客が訪れる
多くの参拝客が訪れる

役職者が被害者とその保護者には直接、謝罪と説明を行い、現時点で女子生徒から警察に被害届は出ていないという。
   
永平寺は約100人いる修行僧を対象に勉強会を開くなど、再発防止に努めるとしている。

福井テレビ
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