エメラルドグリーンに輝く透き通った海。岩場や洞窟を探検しながら、時に泳ぎ、時に歩く大冒険。そして高速ボートで海を駆け抜ける爽快感も味わえる…そんなアクティビティスポットが鳥取県にある。大阪から車でわずか2時間50分の鳥取・山陰海岸がこの夏注目を集める存在だ。

大阪・関西万博の会場から最も近い世界ジオパーク「山陰海岸」。沖縄にも匹敵する透明度の高さを誇る海と、バラエティ豊かなマリンアクティビティで訪れる人々を魅了している。
5月オープン「クガミテラス」で体験する海の冒険

鳥取県の東部、岩美町陸上(くがみ)に位置する「クガミテラス」。2025年5月にオープンした複合観光施設で、「感動してもらえる海の家」をコンセプトに、海のアクティビティだけでなく、グルメやアート、スポーツも楽しめる場所として注目されている。

ここで案内してくれたのはクガミテラスの間屋口貴仁オーナー。さっそく「ビーチトレイル」を提案してくれた。

クガミテラスから車と徒歩でわずか3分ほどの場所にある東浜海岸は、山陰海岸ユネスコ世界ジオパークの一角。目の前に広がる雄大な日本海で体験できるのが「ビーチトレイル」だ。
「トレイル」とは、野山など自然の中を歩いて楽しむアクティビティ。海岸地帯を歩くので「ビーチトレイル」と呼ばれる。

ライフジャケットとヘルメットを装着して、まずは海沿いの岩場を歩き始める。
数分歩くと道は徐々に険しくなり、やがて海に入ることに…。

この辺りは水深およそ25mまで見通せる抜群の透明度!沖縄の海にも引けを取らないという美しさだ。
再び陸に上がると、エメラルドグリーンの海を横目に足元に気を付けながら岩場を進む。
スリル満点のトレイルは、全長約2キロ、所要時間は約1時間。
途中、シュノーケルを使って岩美の海も楽しむことができる。

そしてその先にあったのは「青の洞窟」だ。波の浸食によってできたこの洞窟は、神秘的な空間が広がっている。一筋の光が差し込み、ひんやりとした空気が漂う空間では、日常の喧騒を忘れることができる。
鳥取県産の牛肉や野菜たっぷりのバーガー… 地元食材を堪能できるグルメ

アクティビティを楽しんだ後は、「クガミテラス」で食事を楽しむことができる。
そしてテラスからは東浜海岸の絶景を一望できる。
人気メニューの「クガミバーガー」は、鳥取県産の牛肉や野菜をたっぷり使ったオリジナルバーガー。肉汁溢れるパティにレモンが加えられ、爽やかな味わいが特徴だ。他にも大山の牛乳を使った「ミルクラーメン」など、鳥取ならではの食材を生かした料理を楽しむことができる。

鳥取県の最も東に位置する東浜海岸を訪れる人の数は、これまで年間2000人ほどだったが、クガミテラスのオープン後わずか3ヶ月で2000人を超えたという。
施設を運営する間屋口貴仁さんは「鳥取県の最も端っこにある岩美町は、手つかずの魅力的な自然がたくさんあります。この景観を楽しみながら、来てもらった方がゆっくりと過ごしてもらえるエリアにしたい」と語る。
ジェットコースターのような爽快感!高速ボートで海を駆ける

東浜海岸から西へおよそ4キロの場所にある浦富海岸。夏は海水浴客でにぎわうスポットに、新たなアクティビティが登場した。

その名も「スプラッシュアドベンチャーアクア」。浦富海岸を周遊する観光遊覧船に新たに加わった高速ボートだ。
この高速ボートの特徴は、何といってもそのスピード感。
自衛隊や海上保安庁、各国の沿岸警備などでも使われる高速・高性能のボートで、港を出て沖合に出ると、最高速度は時速55キロに。

遊覧船の倍近いスピードで、海の上を飛ぶかのように駆け抜ける。
さらにスピードに乗ったまま旋回する様は、まるでジェットコースターのよう。

リポーターの髪型もオールバックになってしまうほどの爽快感だ。
自然の芸術とも言えるリアス海岸や点在する島々の風景をゆっくり楽しみながら、海原では加速…一般的な遊覧船とは一味違うクルーズだ。

所要時間は35分から40分、スピード感あふれるスリリングな体験ができる。
運航する山陰松島遊覧の増田直人船長は「ゆったりした遊覧もいいんですけども、この爽快感あふれる『リブボート』が若者に絶対人気になると思いますので、ぜひ乗っていただきたい」と話す。
大阪・関西万博から足を延ばし…山陰海岸でアクティブな体験を

美しい海と海岸を舞台にしたトレイルに高速ボート。のんびりゆっくり、そしてスリリングに。大阪・関西万博から足を延ばせば鳥取県…。アクティブな夏を体験できる山陰海岸に注目してみてはいかがだろうか。
(TSKさんいん中央テレビ)