天草市の被害を取材してきました。天草市は市中心部の商店街なども浸水被害に見舞われたほか、国の重要文化財も一部損壊しました。

8月11日午前、天草市中心部のアーケード・本渡中央銀天街です。

近くを流れる町山口川からの浸水に見舞われました。

2日後の13日、アーケード街の各店舗内では掃除や片付けが行われていました。

ここは去年5月にオープンしたコワーキングスペース。

【天草ブランチ・森田めいさん】
「宿題をしに来てくれていた学生もいたので、早く運用してあげたいと思います」

電気関係やネット環境の復旧など、まだこれからです。

【尾谷 いずみキャスター】
「アーケード街近くの店舗では片づけたものを災害ごみとして出す作業が続いています」

おととしリフォームしたばかりという写真スタジオ、カメラなどの機材をはじめ撮影用の家具やイスなどが水に漬かり、処分せざるを得なくなりました。

【災害ごみを乗せたトラック出発】

向かいの金物店も1階の店舗が浸水し、扱っている建築資材など多くの商品が被害を受けました。

わずか15分程の間に50センチ位の高さまで水が上がってきたそうです。

【高松金物店 高松 良精 さん】
「もうあっという間だったので商品を上の階に上げるぐらいが精一杯だったですね。あとはもうどうしようもなくて上に自分たちも避難した」

あっという間の出来事、それはこちらの飲食店も同様でした。

【バージン・ママ 石井 美恵 さん】
「ちょうど大潮だったんですかね。その時間帯と重なってしまって水が一気に来たような感じ」

晴天となった13日は濡れたソファーなどを天日干し。

すると近所の美容室からタオルの差し入れが届きました。

再開のめどは立っていないということですが、懸命に前を向き作業に当たっていました。

そして天草市では街の中心部にある文化財も被害を受けました。

【尾谷 いずみキャスター】
「町山口川にかかる祗園橋です。橋は流木が引っかかったままの状態です。橋の手すりの一部が壊れ、取れてしまっています」

1832年に建造された祗園橋は国の重要文化財です。

長さ28.6メートル、幅3.3メートル、45本の石柱が支える国内最大級の石造の桁橋として知られていますが、欄干の石4個とそれを支える束石2個が流されているのが確認されました。

天草市文化課は流木の撤去を終えた後、詳細な調査を行う予定としています。

テレビ熊本
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