近年急増している外国人による日本の不動産購入。
番組ではシリーズ「買われる“すみか”」と題し報じている。
これまでにも報じた、かつての「家賃2.5倍」マンション。そこで新たな動きがあった。
「エレベーターや共用部分の電気が突然つかなくなった」と住民から情報提供があったが、その理由は何と、オーナーの“マンション共用部分の電気料金未払い”とみられているのだ。
「エレベーターや共用部分の電気が突然…」
マンション住民代表・鮫島史明さん:
マンション内の共有(共用)部分の明かりが突然消えたという状況になりまして。
我々は毎月共益費、管理費。これは共益部分の電気代を含めたものなんですが、ちゃんと払ってはいるが、オーナー側がそれを一切東京電力に支払ってなかった。

中国系オーナー企業による家賃の大幅値上げが話題となった東京・板橋区の賃貸マンション。

今回、番組に「エレベーターや共用部分の電気が突然つかなくなった」と情報提供があった。
その理由は、“マンション共用部分の電気料金未払い”とみられている。
そこで、マンションの住民が東京電力に確認すると…。
マンション住民代表・鮫島史明さん:
オーナー側との契約上詳しいことは言えないと…。

マンションの住民は家賃とは別に、管理費として約3000円を払っているにも関わらず、共用部分の電気が消えるという問題。

住民側が関係者に相談したところ、「オーナー側が春ごろから東京電力に電気料金の支払いをしていなかったとみられる」ということがわかった。

マンション住民代表・鮫島史明さん:
オーナー側がちゃんと料金を払えば良いだけのこと。
また現在電気が止まっている部分も、東京電力が悪いわけじゃないです。東京電力としては料金を払ってくれればちゃんと電気をつけてくれるわけですので、未納のままでいるオーナー側がすべて悪いとしか我々は思えない。

共用部分の廊下は、夜になると真っ暗で何も見えない。

エレベーターは動くが、中の電気は消え、階数表示だけが光っていた。
住民:
(エレベーターに乗ったとき)ものすごく怖かった。真っ暗になりますでしょ。
表示は映っているが本当に中が暗くて、「もしこれ止まったらどうするんだろう?」と思った時にものすごく恐怖を感じた。
共用部分の電気だけではなく、住民の部屋の中にも影響が出ているという。

住民:
ケーブルテレビの機械の方の電気が、我々のマンションの共用部分と電源が一緒だったようで、きのうからテレビが見られない状況になった。
別の住民も、数日前から突然テレビが映らなくなったという。

住民:
全然映らないよね。1週間くらい前?もっと前か。 8日からか。
5時頃から、ごはん食べたら何もすることがない。だから早めに寝てる。7時半ごろに。
鮫島さんら住民は、共用部分の電気やテレビが映らなくなったことで他にも影響が出るのではないかと心配していた。

マンション住民代表・鮫島史明さん:
水道を各部屋に供給するポンプの部分、オーナー側が電気を払って、それで動かしている。オーナー側が電気料金を未納のままだったら、止められてしまうのではないか。。
この暑い時期に水道がポンプ、モーターが動かない理由で止められてしまうようなことになると、生命に関わる問題。
マンションの所有権はC社からD社へ…
一体、何が起きているのか。

「家賃2.5倍」騒動の当時、このマンションは中国系オーナーが責任者とされるC社が所有していた。

しかし、6月27日に別の中国系人物が代表を務めるD社にマンションの所有権が移されていた。

イット!は、D社があるとされる大阪府阿倍野区のアパートに向かった。
(ピンポーン、ピンポーン)

記者リポート:
事務所を訪ねてみたんですが、誰もいないようです。
その後、D社の人物を1時間ほど待ったものの、お盆休みなのか、人の姿は確認できなかった。
不動産に詳しい弁護士は、オーナー側が共用部分の電気料金を払わない狙いについて、こう推察する。

関口法律事務所・関口郷思弁護士:
一般的に、マンションの住民を追い出すようなことを考えた会社が住民への嫌がらせをするという一環で、わざと共用部分の電気を払わずに止めて廊下を暗くする。そういった例は見受けられる。
不安を感じているというマンションの住民。今後、どのように対処すればいいのか。

関口法律事務所・関口郷思弁護士:
契約上、求められている義務を果たしていないという意味で違法だということで、債務不履行ということになります。
賃貸の目的物を十分に利用できないということになりますので、損害賠償請求をするか、目的物を一部利用できていないということで賃料の減額を主張することは考えられます。
(「イット!」 8月13日放送より)
イット!はシリーズ企画「買われる“すみか”」を立ち上げ、外国人による不動産取得の問題を継続取材しています。情報提供してくださる方は、ぜひこちらまでご連絡ください。