今回の記録的な大雨で浸水被害に見舞われた福岡県では、12日も住民たちが復旧作業に追われています。

◆記者リポート
「かなりの蒸し暑さとなっている新宮町なんですが、きょうも住宅街には土砂がまだ残ってしまっている状態です」

9日の深夜に1時間で約120ミリの猛烈な雨が降ったとして、記録的短時間大雨情報が出された新宮町。

12日午前、雨が上がった路上には至るところにに流れ込んだ土砂が残っていました。

町内にある整骨院は10日夜の雨で、院内が40センチほどの高さまで浸水しました。

こちらでは11日から営業を取りやめ、12日も朝からスタッフが床や壁の拭き掃除などに追われていました。

院長の岩崎さんが特に頭を抱えているのが…。

◆みつもと鍼灸整骨院 岩崎充倫 代表
「体組成機器。いわゆる細かい体重計」

Q.いくらぐらい…?
「110~120万円ぐらい。けっこう良いやつ。これもおじゃん。肌診断機というのもあって。あれもおじゃん」

高額な機器が水没して故障したほか、トイレやエアコン、電話も壊れたといいます。

外に置かれた軽トラックには、使えなくなったケーブルや棚などが山積みとなっていました。

◆みつもと鍼灸整骨院 岩崎充倫 代表
「損害は500~600万円。電気系統とかがつながらないとなると営業できないので、後々になってくるほうが危機感を感じる」

こちらの整骨院では週末からの営業再開を目指したいとしています。

また、新宮町では大雨により下水処理施設にも被害が…。

◆記者リポート
「地下に通ずる通路が浸水しています」

10日午後6時ごろ下水処理施設「アクア新宮」の地下2階で、30センチほどの浸水を職員が発見し、ポンプによる排水を試みましたが追い付かず、約2時間半後には地下2階が完全に水没し処理機能が停止しました。

地下2階には雨水と汚水の混ざった水が3000~4000トンたまっているとみられています。

12日もバキュームカーなどを使った排水作業が行われていますが、完全な排水にはまだ数日かかる見込みで町では仮設の処理設備の建設も検討しています。

また、現在家庭などから出た生活排水については消毒した上で河川に放水していて、町では、水の使用量を最低限にするよう呼びかけています。

テレビ西日本
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