福岡県太宰府市に住む「日本一の中学生」に密着取材です。

日本最速の女子中学生の強さの秘密を追いました。

太宰府東中学校3年の今村好花(いまむら・このか)さん(15)は7月、陸上の女子100メートルハードルで中学の日本新記録を打ち立てました。

それまでの日本記録は13秒42でしたが、それを0秒14上回る13秒28という驚異的なタイムでした。

さらに7月末に行われた県大会でも予選・決勝と、自身が持つ日本記録13秒28を連発。

まさに無双状態に入っている「日本一速い中学生」ですが…。

◆今村好花 選手
「毎回新しい発見がある。ここを改善したらもっとタイム伸びそうとか」

日本一でも決して満足していない様子です。

小学6年でハードルを始め、今年で4年目となる彼女の武器は…。

◆今村好花 選手
「スタートの“8歩”。どんどんスピードが上がっていくところ」

最初のハードルまでの「8歩」。

ここの加速が強みで、ハードルを超える時点ですでに他の選手に差をつけているのが分かります。

試しに学生時代に陸上をやっていた記者が挑んでみると、好花さんはぐんぐん加速し、ハードルを飛ばない記者が全くついていけないほどです。

◆記者
「横で走ると、すごく速さがわかります。信じられないくらいに負けました」

所属するクラブチームのコーチが思う好花さんの強さは…。

◆溝上雅彦 コーチ
「本番にすごく強い。試合になったらスイッチが入って勝負強い」

持ち前の勝負強さと脚力で、4年間で獲得したタイトルは数えきれないほど。

その活躍を一番近くで支えているのが母の和恵さんです。

◆母 和恵さん
「もともと料理するのは苦手だったんですけど、アスリートの食事ってすごく大事じゃないですか。そういうことやってると徐々に好きになってきて」

Q.お母さんの料理は?
◆今村好花 選手
「めっちゃおいしいです」

栄養を考えた毎日の食事はもちろん、練習拠点がある北九州市へ週4回、送り迎えを行う和恵さん。

好花さんのひたむきな姿から学ぶことも多くあります。

◆母 和恵さん
「考え方がびっくりするくらい大人な時もある。私が落ち込んでいても、切り替えて前に進んでいる。15歳ですごい」

◆今村好花 選手
「大会で記録が出なくても、私は1日で終わらせるけど」

◆母 和恵さん
「何がだめだったかな…食事がだめだったかな…とか」

◆今村好花 選手
「こっちは切り替えているのに、お母さんが落ち込んでいるから『えっ?』みたいな」

親子でつかみ取ったともいえる日本新記録に、好花さんは…。

◆今村好花 選手
「洋服とご飯と暑さ対策と全部用意してくれて、お母さんも仕事から帰ってきて座る暇も無いから、もう感謝しかない。全中(全国大会)は今までで一番良い笑顔にさせられるように」

17日から沖縄で開かれる全国大会で狙うのは、再び日本記録を更新しての圧倒的な優勝です。

「日本一速い」好花さんから目が離せません。

テレビ西日本
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