海や川、さらに食卓でも見る機会の多い貝について、その多様性に満ちた不思議な姿など貝の魅力に迫る特別展が福井市で開かれています。
重さ130キロの巨大なオオシャコガイが出迎えるのは、福井市自然史博物館で開催中の特別展「貝 殻をまとった不思議ないきもの」です。
1万点を超える博物館の標本から選りすぐりのコレクションが展示されていて、大きさや色、形などバリエーション豊かな貝が約800点並んでいます。
貝殻に大きな棘をもつアッキガイの仲間「ホネガイ」です。白く美しいことから英語でビーナスのくしとも呼ばれています。
また「磯で拾える小さな宝石」と題したコーナーに展示されているのは、サザエの仲間の「ヤコウガイ」です。貝殻の内側にある真珠層の美しい光沢はまさに「小さな宝石」で、真珠層を薄く加工する伝統的な技法・「螺鈿(らでん)」などの工芸品の材料として広く使われました。
そのほか、洋服のボタンの材料として使われる貝殻も並んでいます。
福井の地名がついた貝の展示では、福井市鮎川で発見された「エチゼンイツマデガイ」が。貝殻は5ミリほどと小さいため、虫メガネを利用するとじっくり観察することができます。
訪れた人たちは「一番大きな貝のオオシャコガイを初めてみた」 「小さい貝や大きな貝があり初めてみてびっくりした」と興味津々の様子でした。
特別展は10月19日まで福井市自然史博物館で開かれています。