ここ数年、福井県内の沿岸で海水浴客にかみ付くなどし、53人にけがをさせた“かみつきイルカ”が、敦賀半島沖で死骸で発見された。県が被害防止のために取り付けた発信機から特定した。
猟師が漂流しているのを発見
8月13日正午ごろ、敦賀半島北部の海域で操業中の漁業者から「イルカの死骸が漂流している」と県に連絡があった。

県が付けた発信機から特定
県水産試験場が死骸を調べたところ、背びれには、県が2025年6月に取り付けた発信機があったため「かみつきイルカ」と特定したという。

発信機を取り付けるも“音信不通”に
このかみつきイルカをめぐっては、沿岸部に姿を現し、ここ3年間で海水浴客ら53人がけがをしていた。

県は、今年の海水浴シーズンを前に、このイルカが港に入ってきたところを一時捕獲し、発信機を装着。居場所を知ることで、沿岸部に近付いた際は海水浴客へ注意喚起するなどし、被害を抑えようとしていたが、通信が途絶えていた。
県は今後、専門家チームと協力し死因の特定を試みるとしている。