自民党は8日、参議院選挙敗北の総括と今後の党運営などについて議論する両院議員総会を開き、石破首相の退陣を求める議員から総裁選挙の前倒しを要求する意見が相次いだ一方、石破首相擁護の意見も出る中、総裁選の前倒しの是非については今後、逢沢一郎総裁選挙管理委員長のもとで行うとの方針が確認された。
出席者の一人は総会後、総裁選前倒しを求める動議は出されなかったと明らかにした上で、「(総裁の)リコール規定というのは自民党にはない。ただし(総裁選の)前倒し規定はあるから、これの取り扱いについて今日は両院議員総会長の有村さんから説明があり、今後の作業、もしそういうことをやるのであれば総裁選をやるかやらないかの決定は、党則に従って逢沢選管委員長のもとで行うということについて、全体の合意が得られた」と述べた。
石破首相の退陣を求めている議員の一人は会合後、物足りなさもにじませつつ、「臨時総裁選の実施を求める声が非常に多いということで、今回の一歩進んでの手続き入りになったと思っている」「次なるステップに入るということが決まったことは非常に意義があった」と語った。
石破首相は総会の冒頭、「アメリカとの関税交渉が合意に達したが、それを実行するための様々な問題を抱えている。我が国の関税よりも投資という考え方、アメリカ輸出だけでも4318品目あり、それぞれの産業に従事している方々に少しでも不安がないように全力を尽くしていきたい」と述べ、「引き続きこの日本国に責任を持っていく。そのために、いろんなご意見を承りたい」と続投する意向を強調した。
また、「参院選において、あのような結果になった。戦ってくれた皆様、支援をいただいた皆様に厚く御礼を申し上げるとともに、あのような結果を招いたことに対し、心からお詫びを申し上げる」と述べ、参院戦敗北について改めて陳謝した。