夏休み中の子どもたちの話題。山形・南陽市で、小学生が市長や市役所の仕事を学ぶ“1日市長体験”が行われた。また鶴岡市ではごみの減量やリサイクルへの意識を高めるてほしいと、ごみ処理3施設を見学した。

消防署視察で装備の重さを体感
消防署視察で装備の重さを体感
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“1日市長”が市役所・消防署で仕事体験

南陽市の1日市長体験は、未来を担う子どもたちに市政への関心や理解を深めてほしいと、4年前から行われている。

「あなたを1日南陽市長に委嘱します。…頑張ってください」

南陽市・白岩孝夫市長から子どもたち1人ひとりに“1日市長”の委嘱状が手渡された
南陽市・白岩孝夫市長から子どもたち1人ひとりに“1日市長”の委嘱状が手渡された

南陽市内の小学5年生7人に白岩孝夫市長から委嘱状が交付された後、市役所内を見学し、市長室で“市長のイス”に座る貴重な体験をした。

市長のイスの座り心地はどうだっただろう
市長のイスの座り心地はどうだっただろう

その後、“1日市長”たちは南陽消防署を訪れ、意識を失った人を救助する訓練を見学したり、消防士の装備を着用したりして市民の安全を守る仕事に触れていた。

消防署を“市長”として視察し、救命救急の現場に触れた
消防署を“市長”として視察し、救命救急の現場に触れた

ホンモノの記者を前に“市長”として記者会見

体験の最後に臨んだのは記者会見。
テレビや新聞の記者を前に、「自分が市長になったらやりたいこと」を堂々と発表した。

堂々と記者会見する星李一さん
堂々と記者会見する星李一さん

1日市長・星李一さん:
自分が市長になったら、子どもが遊べる施設を作って地域の文化を守りたい。

1日市長・吉野匠真さん:
僕が市長になったら、人口増加・年収アップ・産業の強化、南陽の魅力を伝える広告や張り紙を増やしたい。

南陽市の未来を見据えて記者会見に臨んだ吉野匠真さん
南陽市の未来を見据えて記者会見に臨んだ吉野匠真さん

大人顔負けの鋭い意見を発表した1日市長たちに、保護者からは温かい拍手が送られた。

子どもたちの記者会見を見守る保護者のまなざしは温かかった
子どもたちの記者会見を見守る保護者のまなざしは温かかった

1日市長を体験した徳政諒太郎さんは、「記者会見が一番緊張した。自分もこれから生まれる人たちのためにも南陽市のために役立ちたい」と話していた。

1日市長体験を通して、子どもたちはひと回り成長したように感じられた
1日市長体験を通して、子どもたちはひと回り成長したように感じられた

市は1日市長の意見も参考に、今後の市政運営に反映させたいとしている。

“1日市長体験”で見たり聞いたりしたことは夏休みの貴重な思い出になったことだろう
“1日市長体験”で見たり聞いたりしたことは夏休みの貴重な思い出になったことだろう

ごみを分別・減らすことで環境守ることを学ぶ

ごみ焼却施設から最終処分場までの3カ所をめぐる見学会には鶴岡市・三川町の小学生とその家族など計21人が参加し、家庭から出たごみがどのような流れで処理されるかを学んだ。

家庭からごみが出され最終処分されるまでの一連の流れを見学した
家庭からごみが出され最終処分されるまでの一連の流れを見学した

このうち鶴岡市のごみ焼却施設「つるおかエコファイア」では、市内から集まったごみをクレーンで持ち上げる様子や焼却、その熱で行う発電を監視する中央制御室を見学した。

ごみの焼却熱で発電した電力は施設内で利用され、残った電力は公共施設に供給されている
ごみの焼却熱で発電した電力は施設内で利用され、残った電力は公共施設に供給されている

参加者は、「ごみをあまり捨てないように、分別して工夫しようと思った」「今後は家族そろってごみのことを考えながら、ごみを少しでも減らせるようにしたい」など、ごみを分別して減らすことが環境を守ることにつながると理解を深めていた。

親子でごみ・環境について学べる貴重な時間になったことだろう
親子でごみ・環境について学べる貴重な時間になったことだろう

鶴岡市民1人が1日に出すごみの量は569グラムで、全国平均より約100グラム多いと説明された。
これは鶴岡が野菜や果物の産地で、皮などの生ごみが出ることが理由だという。

施設内に見学者ホールが設けられていてごみ・環境問題について楽しく学ぶことができる
施設内に見学者ホールが設けられていてごみ・環境問題について楽しく学ぶことができる

また、家庭ごみの3割は資源化や減量化ができるということで、市はさらなるごみ減量とリサイクルを呼びかけている。

メモをとりながら真剣に話を聞く子どもたち
メモをとりながら真剣に話を聞く子どもたち

(さくらんぼテレビ)

さくらんぼテレビ
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