静岡市の難波喬司 市長は8月5日の定例記者会見で、伊東市の田久保眞紀 市長が続投理由にメガソーラー計画を挙げたことに対し、問題の対応にあたった当時の副知事として現状を説明すると共に暗に批判した。
辞意表明から一転
伊東市の田久保眞紀 市長は市の広報誌などに「東洋大学法学部卒業」と記載しながら実際には除籍だったことがわかっていて、この問題に端を発して7月7日に辞意を表明した。

しかし、月内に辞職する意向を示していたにも関わらず、7月31日の会見では一転して前言を翻し、続投を宣言。
静岡市長が鋭い指摘
田久保市長は続投理由の1つに伊豆高原メガソーラー計画の白紙撤回を挙げ、「私に与えられた使命。全身全霊を傾けて実現したい。必ず阻止し、みなさまとの公約を実現することを約束したい」と述べたが、このメガソーラー計画について8月5日の定例会見で言及したのが静岡市の難波喬司 市長だ。

難波市長はこの計画に対する建設反対運動が起きた当時、県の副知事を務めていて、対応について伊東市に助言していたことから、記者からの質疑応答を終えた後「最後に静岡市政とは関係ないことを1つ申し上げたい」と自ら切り出し、「伊東のメガソーラーがどういう状態にあるのかについて、事実とは異なるような情報が出ているので事実関係だけはっきりしておきたい」と口にした。
“続投理由”を暗に皮肉る
その上で行政訴訟の経緯に触れ、現状について「河川占用の許可が得られないために橋梁の設置と事業地からの排水が出来る状態にない。従って太陽光発電事業を実施できる状態にないというのが実態。いろいろな情報が流れているが、これが事実」と力説。
また、なぜ敢えて言及したのかについては「伊東市の職員は立場上こういうことをいま言える状況にないと思うので、当時関わっていた私がしっかりとお伝えしておく必要がある」と述べ、「何か行動しないとこのメガソーラーがまた復活してくるという情報も出ていて、そういうところも踏まえた上で、これをしっかり伝えておきたいということ。もうちょっと踏み込んで言うと市長がいなければメガソーラーは止まらないということはないということ」と暗に田久保市長を皮肉りました。
一方で、難波市長は田久保市長の評価については「言うつもりはない」と話している。
(テレビ静岡)