石破総理は平和記念式典に出席した後、被爆者の代表らと面会し、「核のない世界」を作っていかなければならないと強調しました。

「被爆者代表から要望を聞く会」には県被団協など7つの被爆者団体の代表が出席しました。

会の中で、石破総理はアメリカの核兵器を日本で運用する“核共有”について、「非核三原則をきちんと守る」として否定しました。

【石破 茂 首相】
「日本として核兵器を持つとか、共有するとか、そんな話をしているのではございません。非核三原則をきちんと守るというのは、きょうの追悼の辞で申し述べた通りでございます」

また、石破総理はアメリカの核戦力などで日本を守る「拡大抑止」の意思決定のプロセスについて、「意思疎通を行うことが重要」との認識を示したうえで核兵器のない世界に向かって努力していくことと矛盾することではないと強調しました。

これに対し被爆者からは反発の声が聞かれました。

【県被団協・佐久間邦彦 理事長】
「日本政府は、非核三原則を守ると言っていたが、中国が核兵器の使用を示唆していたらどうするのかというので机上演習をやりました。非核三原則を口で言っておきながら実際には(演習を)行っていることは非常に矛盾している」

一方、戦後80年に合わせた見解の発出については、過去に出された「総理談話」を踏まえて表明する考えを示しました。

【石破 茂 首相】
「時間とともにいろんな記憶が風化するというのは避けがたいことですが、そうであるだけに能動的に、記憶を継承する努力をさらに深めていかなければならない」

そのうえで形式や時期については、「よく考えたい」と述べるにとどめました。

テレビ新広島
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