日に日に深刻さを増す水不足。

コメの専門家は、今後の天候次第ではさらなる価格高騰もあり得ると話します。

富山市内(今月5日)
富山市内(今月5日)
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*富山県農業技術課 板谷恭兵主任普及指導員
「高温少雨のこの状況が続いて、収量に影響が出てしまうとコメがとれず、価格にも影響することが考えられる」

コメの生育の技術指導を行う県の指導員です。

稲は水を使って光合成しでんぷんを蓄えるため、県では、穂が出たあと20日間は田んぼに水を張った状態を維持するよう推奨しています。

*県農業技術課 板谷恭兵主任普及指導員
「今は穂が出きっている時期。粒の中身が入っていないが、これからどんどんでんぷんが詰まってくる時期。しっかりと水を入れておくことで登熟(成熟)してくる。水がないと収量的にも品質的にも問題になってくる」

コメにとって今が一番水を必要とする時期ですが…。

*県農業技術課 板谷恭兵主任普及指導員
「水が少ないと白濁したコメができてしまって、等級が下がる」

水不足の影響で白く濁ったコメ。でんぷんの詰まりが悪いと粒が白く濁り、炊くとべちゃべちゃしてねばりがないコメになるといいます。

しかし今は農業用水が不足し、渇いてひび割れた田んぼが増えています。

先月下旬ごろから給水車が出動していますが、田んぼを十分潤すことは難しく、危機的な状況だといいます。

*県農業技術課 板谷恭兵主任普及指導員
「非常に危機的。高温が常態化し、それに加えて少雨。何とか栽培管理で乗り切るしかない」

県などは、農業用水の節水のほか、干害対策の費用を最大で50%補助する事業を活用するよう呼びかけています。

富山テレビ
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