登山客が行き交う道にいるのは…「クマ」です。

4日、BBTのクルーが遭遇しました。

なぜ人が行き交う登山道に出没したのか、専門家は今年の暑さの影響もあると話します。

*リポート
「登山道の真ん中、ど真ん中です。クマがいます。エサを探しているんでしょうか」

富山市の有峰地区。

北アルプス・薬師岳へと続く標高約1600メートルの登山道に、クマが現れました。

体長1メートルほどの成獣とみられます。

*登山客
「クマいました。さっきまで顔を出してたが、いま藪の中に」

折立の登山口から太郎平の間、三角点のある休憩地点付近で、茂みから出たり入ったりを繰り返していました。

人を警戒している様子はあまり見られません。

専門家は―。

*県自然博物園ねいの里 赤座久明さん
「比較的、若い個体なんじゃないかなと。『ヤングアダルト』というか完全に成熟しきっていないクマだと」
「夏のクマがよくやる、アリをたべる採食行動。朽ち木を引っかいて、中に巣くっているアリ、主に卵やサナギ、一緒に成虫まで食べてしまう」

この有峰地区はもともとクマの生息域ですが、春先から続く気温の高い状態もクマの行動に影響している可能性があるといいます。

*県自然博物園ねいの里 赤座久明さん
「(今年は)前倒しになって春が通り過ぎていったという感じ。今年に限らず夏はエサ不足だが、エサ不足の『真夏モード』がかなり早い時期からきて、秋の木の実が実る時期までの間に時間があるので、食料不足の時期。いつもの年よりもエサ不足が長く続くという状況の可能性がある」

専門家はもし登山道でクマに出くわしてしまった場合は冷静に対応する必要があると話します。

*県自然博物園ねいの里 赤座久明さん
「しばらく立ち止まって、クマが別のところに移動するのを待つ。近くに寄って急に大きな音を出すなどしてパニックにさせない。そういう対応の仕方が大事」

富山テレビ
富山テレビ

富山の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。