連日続く酷暑。7月30日、兵庫県丹波市では国内観測史上最高となる41.2度を記録!
なんと丹波市が、日本一暑い場所になってしまったのだ。
そんな中、重要になるのが「熱中症対策」。
街で聞いてみると…
街の人:日傘。と、これ(熱冷却シート:約300円)持ってきてます。
街の人:(男性だけど)日傘です。意外とやってみると涼しくてよかった。4000円弱ぐらい。
街の人:クーラーとは別に扇風機を置いて、風をしっかり回すように、2台ぐらい買いました。1台1万円ぐらい。
みなさん、様々な対策をしているようだが、6月1日には、職場における熱中症対策が義務化され、怠ると企業に罰則が課されるというおっカネ~事態に!
企業などの対策を秦令欧奈アナウンサーが調査した。

■建設現場の熱中症対策 ミスト付き扇風機やWEATHERY(ウェザリー)
秦令欧奈アナウンサー:暑い仕事現場の熱中症対策、僕が体を張って調査してまいります。ちなみに今の気温が、手元の温度計で35度近くあります。きょうもすごく暑いです。
まずは、マンションを建設している工事現場へ。
建設業といえば、暑い仕事の代表格。そんな建設現場の熱中症対策は?
秦アナ:ミスト付きの扇風機。あー、これだいぶ違いますね本当に。
現場所長 新川善由さん:全部レンタル品になります。ものによって、1万円~3万円ぐらいはかかりますね。
(Q.安い?高い)
現場所長 新川善由さん:人の命には代えられないんで、安い方ではあると思います。
現場に設置されていたのは、ある装置。
現場所長 新川善由さん:WEATHERY(ウェザリー)っていいまして、人感センサーでWBGT値(暑さ指数)のセンサーと風力計がついてる商品。WBGT値が28以上になると赤。
秦アナ:そのWBGT値っていうのが、熱中症指数。
WEATHERY(ウェザリー)は、温度・湿度などから検知した熱中症の危険信号をランプの色で知らせる装置で、全国の各現場に設置!
今はランプがついていないので、比較的安全なようだ。
(Q. WEATHERY(ウェザリー)はおいくら?)
現場所長 新川善由さん:リースで月1万円ぐらい。

■大手建設業の暑さ対策に作業員は「満足している」
さらに、しっかり冷やされた休憩室も完備。いくつかのフロアには、熱中症対策のアメや冷感スプレー、ドリンクが入った冷蔵庫まで設置されていて…大型のクーラーが3台も!
さらに大規模な現場には、1本50円で飲み物を買える自販機まで!差額は会社が負担しているのだ。
秦アナ:大和ハウスの暑さ対策の対応は、満足されてますか?
作業員:満足してます。冷えた物が冷蔵庫にあって、決まった階にあるので、わざわざ13階で作業してて、1階まで降りて飲みに行くことをしなくていい。

■進化した熱中症最新グッズも登場、秦アナが体験
そんな中、去年導入された最新グッズが。
現場所長 新川善由さん:当社のオリジナル。この3点、冷たいプレートが埋まっているベスト。
秦アナ:冷たい!冷たい!ほんとだ。
こちらが大和ハウスオリジナルの冷却ベスト。半導体によってマイナス19度まで冷やされた金属面が、作業員の体温を効果的に下げてくれるのだ。
秦アナウンサーも体験!
秦アナ:もう来ました、冷たい。背中感じたと思ったら脇腹、この部分ですね。当たっている部分が、『おー寒!』っていうぐらい冷えます。伝わりますかね?伝わってるかな?
(Q.お値段はおいくら?)
現場所長 新川善由さん:値段は1万6500円の税込になってます。グループ会社と協力会社だけの販売になってるんですけど。
(Q.まだ一般販売はしてない?)
現場所長 新川善由さん:一般販売はやってないです。
(Q.6月からの熱中症対策の義務化についは?)
現場所長 新川善由さん:一人一人の対策自体が、細かく求められるようになり、作業員さんたちに今までと違う状況であるっていうのは、こまめに伝えてるつもり。熱中症対策は昔からやってきたことなので、それをもう一歩進んで、進化させていっているのが現状。

■体の冷却から運搬まで“熱中症救護袋”
大阪のとある別の会社も、ちょうど1週間前、最新の熱中症対策グッズを発売した。
(Q.最新の熱中症対策グッズとは?)
ナインバード代表取締役 千田泰史さん:広げると熱中症になった方の手当をする救命袋になります。この中に熱中症になった方を収納して、水をじゃんじゃん入れる。
秦アナ:中に水を入れるんですか?
ナインバード代表取締役 千田泰史さん:熱中症になると、39度〜40度ぐらいまで、体の中の深部体温が上がるので、それを10分以内に冷やすことが、重症化・重篤化することを防ぐ。
大阪大学との共同研究から生まれた熱中症救護袋。
寝袋のような構造になっていて、水を入れることで、直接体を冷やすことができ、担架機能までついているのだ。

さっそく秦アナも体験する。
ナインバード代表取締役 千田泰史さん:開栓お願いします。
秦アナ:水入りました。もう、ものの数秒で溜まり始めてます。冷たいかも!冷たい!あー冷えてく感じします、一気に。気持ちいい。
足側から水を抜けば、そのまま救急車へ運ぶことができる。
秦アナ:冷やしてから運ばれるまで、こっちが全く動かなくていいので、本当に楽ですね。
(Q.お値段は?)
ナインバード代表取締役 千田泰史さん:消費税込みで5万5000円になります。
秦アナ:販売してから数日たってますけど、今どれぐらい売れてますか?
ナインバード代表取締役 千田泰史さん:100以上は今、引き合いがきてまして、随時作って納品していく形。

■飲食店の待ち列に“濡れない”ミスト 日傘の貸し出しも
熱中症対策は、企業だけでなく飲食店でも…。
秦アナ:京都にやってまいりました。絶対あれだ!ミストが噴射しております。
秦アナ:1、2、3、4、5本ミストある!うわー、気持ちいい。これ待ってる方用ですかね。
京都で48年続く、中華料理の店・マルシン飯店。厨房はとても暑そうだが…暑い外にも行列ができるほどの大人気店。炎天下でも待ってくれるファンのため、7月、店先にミストを設置した。
実はこのミストには、ある秘密が…。
マルシン飯店 代表取締役 前川流史郎さん:お客さんがずっと並んで待ってるので、濡れることを懸念してた。濡れないミストがあり、そういうミストを採用しようと。レジオネラ菌の感染症の問題もあるので、自主検査を行うことで、解消していこうと。
従来のミストシャワーとは異なり、水の量が極限まで減っていて、体には水滴が全くつかないという優れもの。

お客さんの反応は…。
客:これいいですよ、涼しいですよ。熱中症対策にはいいんじゃないですか。
客:マルシン飯店の日傘貸してもらったのと、ミストがあるので快適に待ってます。
かなりの高評価みたいだ。
(Q.けっこう高い?)
マルシン飯店 代表取締役 前川流史郎さん:めちゃめちゃ高かったです。約、工事費込みで100万円してます。
(Q.お店にとっては痛手?)
マルシン飯店 代表取締役 前川流史郎さん:並んででも、うちの天津飯と餃子を食べに来たいお客さまがいるので、そこは断腸の思いで。

せっかくなので、秦アナも大人気メニュー天津飯と餃子をいただく。
まずは天津飯。
秦アナ:うますぎる!油と餡がすーっと入ってきますね。
マルシン飯店 代表取締役 前川流史郎さん:イメージとしては中華版のTKG(卵かけご飯)。
続いて餃子。
秦アナ:いただきます。パリパリですね。味もしっかり、中きいてますね。
マルシン飯店 代表取締役 前川流史郎さん:野菜のシャキシャキ感がけっこう感じられる。
秦アナ:これ熱中症対策、全部万全だと思いました!ミスト、天津飯、餃子。
マルシン飯店 代表取締役 前川流史郎さん:いいですね、三拍子そろってますね。ありがとうございます。
(関西テレビ「newsランナー」2025年8月1日放送)
