富山県立大学では、学生たちが育てた約10万株のひまわりが満開を迎え、キャンパスの夏の風物詩となっている。

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ハンドボールコート2個分に広がる黄色の絨毯

射水市にある富山県立大学に一歩足を踏み入れると、そこには黄色い花々の海が広がっている。約1600平方メートル、ハンドボールコート2個分の広さに植えられたひまわりは、夏の青空と鮮やかなコントラストを描き出している。

この大規模なひまわり畑を世話しているのは、県立大学の「ひまわりサークル」の学生たち。部長の高橋克弥さんによると、サークルは当初「ハイブリッドエネルギーを作る」という目的で始まったという。「ひまわりサークルができた当初は、ハイブリッドエネルギーを作ることが目的だったのですが、今では県立大学の夏の風物詩となって、私たちが手入れをしています」と高橋さんは話す。

今年のひまわりの出来栄えは例年以上だという。「去年は雨が降りすぎて思うように成長しなかったんですけど、今年は見ての通り満開でとてもいい結果になっています」と高橋さんは満足げだ。

迷路と地上絵がひと工夫

今年のひまわり畑には特別な仕掛けがある。畑一面に広がるひまわりの中には迷路が作られており、上空から見ると射水市のイメージキャラクター「ムズムズくん」の姿が浮かび上がるという凝った設計になっている。

この地上絵と迷路の制作は容易ではなかった。「私たちのサークル部員と、射水市を拠点とする女子ハンドボールチームのアランマール富山の選手の方々と一緒に、人力でこちらのひまわり迷路を作らせていただきました」と高橋さんは制作の苦労を語る。

大学の高台から下を見ながら、みんなで知恵を出し合い完成させたという。現在ひまわりの草丈は約150センチまで成長しており、特に小さな子どもはすっぽりと姿が隠れてしまうほどだ。

向日葵の不思議な生態

「ヒマワリは太陽を追いかける」と言われることが多いが、実はこれは成長過程の間だけの現象である。花を開いた後のひまわりは、太陽が昇る東側を向いて咲くという。

漢字で「向日葵」と書くように、日に向かう葵科の花であり、ひまわりにとって日照は特に重要な要素だ。今年の県立大学のひまわり畑が一斉に満開になったのは、晴れの日が続き、十分な日照があったことを示している。

一般の方もこのひまわり畑を楽しむことができる。2日からは特別イベントも開催され、フォトスポットやクイズ、ひまわり迷路などの企画が用意されているという。

高橋さんは「ひまわりのフォトスポットや迷路の中にはクイズも用意していますので、みなさんぜひ楽しんでください」と来場を呼びかけている。

富山テレビ
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