連日続く猛暑の影響が心配されている。新潟の夏の特産・枝豆にも影響が出ているほか、上越市では水不足が深刻化。夏休みが始まったばかりだが、市営プールの営業を休止せざるを得ない状況となっている。

雨降らず…夏の特産・枝豆に影響「ひび割れがすごい」

連日、厳しい暑さになると同時に、雨が降っていない新潟県。上越市高田の7月の降水量は1カ月でわずか0.5mmと、記録的な少雨となっている。

こうした状況で懸念されるのが、農作物への影響だ。

水不足で畑にひび割れ
水不足で畑にひび割れ
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新潟市西区の特産の黒埼茶豆などを生産するthanksfarm黒鳥の平田和寛さんは「路面のほう、ひび割れとかがすごい。例年ならここまでいかないレベル。それだけ雨が降っていないということなので全体的な水分不足は否めない」と話す。

このため、例年よりこまめに水やりを行うなどの対応を迫られているという。

「やはりバランスの良い天気になってほしい。週に1、2回雨が降る感じになってほしい」

上越市ではダムの貯水率低下…“断水”のおそれも

一方、2025年4月に県営の発電所にダムから水を引き込む配管が破断した上越市では城山浄水場の運転を停止。

市はこのダムとは別の正善寺ダムから水を引く浄水場の排水量を増やし、水道水の供給にあたってきたが、ダムの法面は乾いたように白くなっていた。

正善寺ダム(7月24日)
正善寺ダム(7月24日)

正善寺ダムの貯水量の低下が続き、7月15日には高田や直江津など対象地域4万6500戸に40%以上の節水を呼びかけてきた。

それでもまとまった雨が降らず、正善寺ダムの貯水率は8月1日現在で11.9%にまで低下している。

上越市の中川幹太市長は「このままの状態が続くと水道水の供給の継続が困難になるという極めて深刻な状況となっている」と説明。

上越市は節水を呼びかけている地域の配水量をさらに抑制するため、生活用水を節水対象区域外で給水してもらう取り組みを新たに開始すると発表した。

区域外の8施設に給水スポットを設置し、今後順次スポットを増やしていく方針だ。

上越市ガス水道局の西山勝寛局長は「貯水率が毎日1%ずつ減少してくるので、8月半ばぐらいには断水になる可能性がある」と話した。

夏休み始まるも“プール利用休止”に

こうした事態に上越市内のプール施設にも影響が…市民生活に必要な水を確保するため、上越市は7月28日から市内8カ所のプールの休止を決めた。

リージョンプラザ上越
リージョンプラザ上越

休止前の最後の営業日となった日曜日、プールは多くの家族連れなどでにぎわっていたが、利用者からは「プールが使えなくなると言われるとなんかさみしい」「夏休みに入っているので、やはりプールにみんな来たがるし、もっと来たい」などと残念がる声が多く聞かれた。

リージョンプラザ上越の大塚啓館長は「いつから再開できるか、いま目処は立っていないが、できるだけ早く雨が降って再開できるようになれば良いと思っている」と話した。

上越市によると、プールの休止は当面の間続くという。

新潟県内で水への懸念が広がっている。

(NST新潟総合テレビ)

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