宇和島・岩松川で捕れる“天然ウナギ” 夏バテ吹き飛ばすその旨味とは?
「もう言うちゃ悪いけど、養殖はよう食べんようになる。別物じゃ思って食べないかん」
愛媛県宇和島市津島町で天然ウナギを提供する田村寿一さんは、養殖ウナギと違う天然ウナギの魅力をそう表現する。

宇和島はまもなく夏祭り!ムード高まる
夏祭り直前の宇和島市和霊町。和霊神社では7月23日、24日の両日行われる「和霊大祭」を控え、神輿が厳かに鎮座していた。
神社の隣にある市立城北中学校では、7月23日に市民らが市街地を踊りながら練り歩く「ガイヤカーニバル」に向け、太鼓の練習が行われていた。力強い太鼓のリズムを刻みながら、中学生たちは真剣な表情で練習に励んでいる。
「伝統的なお祭りを大切にしたい」と話す3年生の島原苺花さん。今年は14人で参加し、祭りを盛り上げる予定だという。

中山アナも岩松川で伝統の「地獄漁」に挑戦
宇和島市の津島町を流れる岩松川は、天然ウナギが獲れることで知られている。こちらのウナギの漁期は4月から9月にかけてで、この時期はまさに漁のピークを迎える。
岩松川の伝統漁法はその名も「地獄漁」。この漁法は、ミミズなどのエサを入れた筒状の仕掛けを川に一晩つけておき、翌日引き上げるというシンプルなもの。ウナギの潜んでいそうな場所を見極める『経験と技術』が漁の成功を左右する。

地元に伝わる伝統漁法「天然ウナギ」ゲットなるか?
「ここに餌のミミズを入れとる。ここが穴が開いとる」とウナギ獲り名人・田村寿一さんは仕掛けを見せながら中山アナに説明。
パカパカと開く弁で、ウナギは一度入ると出られないような仕組みになっている。
田村さんによると、ウナギは川の流れに逆らって上流に向かって移動する習性があるため、仕掛けわなの入り口はを下流向きにして川底に仕掛けるのがポイントだそうだ。
仕掛けの『地獄』を引き上げると、中には丸々と太った天然ウナギが入っていた。この日も見事豊漁だ。
天然ウナギは養殖と違い『腹が黄色い』のが特長だ。

本業は料理人!田村さんがさばく『天然ウナギ』の絶品料理
捕獲したウナギは、田村さんが営む「料理田むら」で調理される。人気メニューの「鰻御膳」(5800円)は、うな重の他に、骨せんべい、鰻ざく、う巻きなど、まさにウナギのフルコースだ。
また、店では南予の郷土料理「ふくめん」なども楽しめる。

天然ウナギにしかない味わいがある
天然ウナギは養殖と比べてどう違うのか。
一口食べると、「脂身のふっくらさもあるんだけど、ちょっと締まった感じも楽しめる」というのが、天然の良さ。あっさりしながらも旨味がしっかりと感じられる味わいが特徴だ。
岩松川の天然ウナギを味わうなら、ぜひ現地へ足を運んでみてはいかがだろうか。真夏の南予には夏バテを吹き飛ばす絶品料理が待っている。
